オープンソースハードウェアというボトムアップ型のプロジェクトを大規模なチームで進めていくことは可能なのだろうか。これは、一見難しいことのように思える。なぜなら、ハードウェアである以上、同じものをチームで共有することは難しいだろうし、見ず知らずの人たちとコラボレーションするのは見知った仲間とコラボレーションするのとは心理的な距離も異なるからだ。
しかし、SENSORICAがオープンバリューネットワーク(OVN)という概念を示したことによって、それは可能なのかもしれないという兆しが見えてきたのだ。
WikipediaではSENSORICAは以下のように説明されている。
SENSORICAは、オープンソースハードウェア開発専用のオープンバリューネットワーク(OVN)だ。これは、大規模で動作するように設計された、ハードウェアに適用されるコモンズベースのピアプロダクションのパイロットプロジェクトで、2011年2月にカナダのケベック州モントリオールに設立された。
SENSORICAは、リソース、イベント、エージェント(アカウンティングモデル)を、ネットワークリソースの計画と貢献/価値会計システム(NRP-VAS)の基礎として使用する。
ブロックチェーン技術とイーサリアムの出現は、SENSORICAが提案するOVNモデルを促進するだろう。
[参考]
https://docs.google.com/document/d/1iwQz5SSw2Bsi_T41018E3TkPD-guRCAhAeP9xMdS2fI/pub#h.xr8z2tjzus2s
※CBPPとは:コモンズベースのピアプロダクションの略。法学者Yochai Benklerによって造語され、価値の創造と分配の方法を説明する用語だ。P2Pインフラストラクチャにより、人々はコミュニケーション、自己組織化、最終的には知識、ソフトウェア、デザインのデジタルコモンズという形で価値を共同創造することができる。例えばWikipedia、Linux、Apache HTTP Server、Mozilla Firefox、WordPressなどの無料のオープンソースプロジェクト、Wikihouse、RepRap、Farm Hackなどのオープンデザインコミュニティなどが挙げられる。