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Lesson 3. コンピュータ制御による切断工法 §2. パラメトリックデザインで切断形状デザインを極めよ

パラメトリックは友だち、怖くない!

 今回の課題では、僕はジョイントの寸法をパラメトリックにデザインして欲しいと思っている。そのためには、どんなCADツールを使っても構わない。でも、注意が必要なものもある。123Dは使用することができない。(※123Dは2017年にサービス停止)また、Rhinoでは、3D形状の表面を展開して2次元の図形を描画することができる。 Blenderもまた3D形状を2次元に落とし込むことができる。そして、Inkscapeを用いることで、もっと詳細な編集が可能になる。今からやってみせよう。

 

●Inkscapeをパラメトリックに使う

Inkscapeは2次元ツールだ。クローンを作ることで簡単なパラメトリックな編集ができる。前回、僕はクローン作成の実演をして見せたが、もう一回やってみようと思う。今から君たちには切断するための形状を作ってもらうわけだが、これらの形状は組み合わせられるようにしたいよね。パラメトリックに切断形状をデザインすれば、切断形状を変更したい時に一気に変更できる。そして、他の箇所にその設計変更を適用することができる。こういう事ができるわけだ。Inkscapeならね。  今僕がやった事はコピーではないよ。クローンを作ったんだ。もう一度、やってみようか。  Inkscapeは本当の意味での、パラメトリックなツールではない。でも、意図的にそのような扱い方をすることができるんだ。十分なほどにね。  今から、この形状をコピーするのではなく、クローンを作ってみせる。  これが、クローンだ。  ここに、もう一つ作ってみよう。  そして、回転させてみる。  そして、白くして、「ビジュアルブーリアン演算」をやってみる。これは、本当のブーリアン演算じゃないからね。  でも、今重要なのは、僕はこうすることで全てのスロットを変更することができることだ。クローンを作ることにより、パーツ間の関係性が構築される。そうすると、ひとつのパーツを設計変更すると、関連する多くの場所が連動して変更されるようになる。これは君たちが必要とする基本的な機能だ。

 僕は今は手動でこの操作をやってみせたが、数値を入力して行うこともできる。繰り返すが、これは今回の課題をこなすためには必須の機能だ。変更を色んなところに適用するというスキルを身につけて欲しい。  この究極にあるのが、Antimony だ。Antimonyはまさにパラメトリックなツールと呼ぶにふさわしいものだ。後ほど、Antimonyについては詳細な例を説明したいと思う。

つづく

講義の目次は【和訳版】FabAcademy 2016からご覧ください。

※この記事はFabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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