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Lesson 6. エレクトロニクスデザイン§3. 抵抗器、キャパシタ

抵抗器

では、次に抵抗器について話そう。 これはこんな風に書くことができる。

抵抗器は電流と電圧に関係がある。I:電流、V:電圧、R:抵抗とすると、次の式で表すことができる。

I=V/R

つまり、抵抗器にかかる電圧値から電流値を求めることができるんだ。電圧をかけた時に電流が流れる時間に関係があるんだ。 抵抗値は抵抗器の能力と、その誤差を数値化したものだ。そして、それは素材に由来する。これはデバイスを構成する材料の電気容量に由来するものだ。 僕たちは 標準パッケージ を用いる。それはRC1206だ。僕たちがそれらを使うのは、切削されたPCB基板には抵抗器の配線を通すために十分な空間があるからだ。これが、このパッケージを標準品として選定した理由だ。誤差1パーセントものを選定した。

参考 受講者:すみません。僕はその歴史的な背景は知らないんですけれども、表示方法には2種類ありますよね。ヨーロッパ式とアメリカ式で違います。この事については、Fab Labごとに開催される講義で補足してほしいです。 アメリカ式ではくねくねした線を用います(訳注:日本もそう)。しかし、ヨーロッパではその代わりに四角の記号で抵抗器を表すんです。 どちらを用いても構わないよ。

受講者:くねくね模様を四角形より速く書くことは困難ですからね。僕は四角の方を使います。 ああ。僕たちは四角形の方を使うとしよう。

 

キャパシタ 次に、キャパシタ(コンデンサ)は概念としては2つの板があって、それが電荷を蓄積する。 C:静電容量はQ:電荷のV:電圧に対する割合だ。

つまり、が成り立つ。

CV=Q

もしくは、導関数として見てみることもできる。電圧に対する電荷の割合は、 これは電流と等価だ。

つまり、電流はキャパシタにかかる電圧により電荷が蓄えられる速度と関係があるんだ。

電流:I、静電容量:C、電圧:V、時間:tとすると、次の式で表すことができる。

I=C dV/dt

これらは、フィルタとして使われたり、局所的に電荷を蓄積するのに用いられる。

キャパシタは大きく2つに分けることができる。

●不分極コンデンサ その1つが不分極コンデンサだ。どちらの方向でも使用できる小さなキャパシタだ。

図. 不分極コンデンサ

(日本語サイトにはセラミックコンデンサと記載されている)

●分極コンデンサ そして、こちらは分極電解コンデンサだ。

図. 分極コンデンサ(廃番)

これには敬意を表したほうが良い。サイン波の電圧のみが、一方向に進むことができる。 この小さなキャパシタは基本的には単なる金属板が間隔をあけて配置されたものだ。 大きなキャパシタは、実際に電気化学的に機能していて、電荷の動きの中にエネルギーを蓄えているんだ。 ●電気二重層コンデンサ そして、これは電気二重層コンデンサだ。 これは、キャパシタの歴史を知る者にとってはクレイジーなものだ。それは、静電容量が10Fにもなるものなんだ。

図. 電気二重層コンデンサ

僕らが通常使用するキャパシタの静電容量はpFという単位なのに対して、こいつは10Fなんだ。これは1.5ドルくらいの値段で購入することができる。こいつらはバッテリみたいなもんだ。バッテリのエネルギー密度には及ばんがね。しかし、充放電するのにはるかに簡単だ。 これを用いる際の制限は、電圧を割と低めに保つ必要があるということだ。どれくらいに制限すべきかというと、2.7Vまでだ。 そして、それより大きな電圧をかけた場合、デバイスを破壊してしまう。

電圧は低いが、保持できる電荷は膨大だ。そして、これらは分極している。 これらには使用する方向がある。逆方向に用いるとデバイズ破壊してしまう。そして、これらは簡単な充電源として使用される。バッテリに比べればエネルギー密度は低いが不分極型のキャパシタと比較すれば大きい。

僕たちは不分極型の充電用やフィルタ用として、キャパシタを用いる。

 

インベントリを確認しよう そして、これらはまたしても標準インベントリにリストアップされている。君たちのLabには完備されているはずだ。

図. Fab Lab 標準インベントリ

このリンクは複数の場所に設けられている。この標準インベントリーまたはFab Labが用いるデバイスーのほとんどはDigi Keyで扱われている品物だ。 このインベントリをスクロールして見ると、Digi Keyのセクションがある。これらのパーツの多くはこのサイトから購入できる。 君たちのLabはこれらの部品を全て揃えているはずだ。もし、揃っていないのであれば、インストラクタと確認してほしい。 そして、インストラクタは国ごとの拠点と共に確認してほしい。

 

受講者:僕はあることに最近気がつきました。それは1206はサイズに規定されたコードで、コンポーネントのサイズそのまんまだってことにみんな気付いている訳じゃないってことです。 . そうだね。これは寸法を表しているんだ。

つづく

講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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