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Lesson 6. エレクトロニクスデザイン§16. 集積回路の設計ツールとシミュレーションツール

集積回路の設計ツール ここからはOrCADCadenceSynopsysMentorTanner について説明しよう。これらは皆PCBのソリューションとなるツールだ。しかし、重要なことは、これらのツールが集積回路をデザインすることを可能にするということだ。これらのPCBツールは単に集積回路を配置するだけじゃなくって、実際に集積回路を設計することが可能なんだ。​​

これらは段違いに高価なものだ。フルパッケージをインストールしようものなら100,000ドルにもなる巨大な製品だ。

●Magic Magic はオープンバージョンのツールで、回路も扱えるし、先ほどのハイエンドの商用ソフトウェアで扱うような集積回路も扱うことができる。

 

回路シミュレーションツール

SPICE は古参のソフトウェアであり、UC Berkeleyで開発されたものだ。

​これは、回路のシミュレーションのためのプログラム言語であり、広くサポートされている。 そして、SPICEには多くのフリーバージョンが存在する。 LTspicengspicegSpiceUI など、色々あるが、これらのツールを用いれば、どんなコンポーネントでも使用できるようになる。 そして、Spiceモデルを使えば、君たちがまさに作ろうとしている回路のシミュレーションが可能になる。 でも、大規模な回路の場合、実際に作る前にシミュレーションすることができるんだ。 そして、お次に紹介するものもシミュレーションツールだ。 GnucapQuscOreganoMultisim などは全てシミュレーションツールだ。これらはSpiceの旧バージョンの互換性の制限がない。 だから、これらも君たちの回路をシミュレーションするオプションになり得る。 SPICEは古くから使われているから広くサポートされているんだ。

 

回路シミュレーションのための現代的アプローチ これらは、君たちの回路のシミュレーションを構築するのに、もっと現代的なアプローチを取ることになる。一億ものトランジスタからなる集積回路をデザインするときなんかは、マウスなんか使ってられないよね。これは非常に構造的に出来ているから、君たちはこれをプログラミングすることで行うことになる。 VerilogVHDL は数億もの部品からなる大規模な集積回路の設計に用いられる標準言語だ。そして、ポイントはプログラミングだ。グラフィカルなツールなのに、これらのツールの核心はこれらの言語を用いてプログラムを書いて回路をデザインするってことなんだ。クリックもドラッグもしない。エレクトロニクスデザインに習熟すればするほど、マウスを使う機会は少なくなる。

 

●話は再びEagleに Eagle ではクリックやドラッグすることができたね。もう一度言うが、僕のEagleはアップデートが必要なんだけれども、初心者からであっても、Eagleを使ってデザインすることは正しい。僕が回路をデザインする場合は、コマンドラインを使う。でもマウスを使ってコマンドを実行することもできる。 クリックやドラッグで作業できるし、もしくはコマンドを入力することもできる。君たちがマウスを使ってすることのできることは、全てコマンドを入力して行うことができるんだ。 そして、君たちが習熟してくると、確かにクリックしてドラッグしてなんてことをやるよりも、コマンドを入力したほうが良いと思うようになる。その方が作業が速いからね。 そして、そのやり方をマスターすると、回路をデザインするためにスクリプトをちょっと書いてみようってことになる。Eagleはそういうアドオンが完備されている。 再びEagleに話を戻すが、Eagleには User Language Program(ULP) というものがあり、そういうスクリプトも使うことができる。 これらはEagleの能力をマウスでクリックしたりドラッグしたりするよりも飛躍させる。数百万ものULPがEagleを拡張させるんだ。 そのおかげで、タイピングしてプログラミングでエレクトロニクスデザインを行うことができるようになるんだ。 そして、そうすることで、今からお見せするような例のようなことが、可能になる。変わったやり方だからこのやり方を習得することをオススメはしない。でも、こういうやり方の方が馴染む人もいるだろう。 僕はこの回路をGUIを用いることなく、プログラミングにより作成する。僕は長いことこのやり方で作業してきた。僕にとっては、作図するのにコマンドを打ち込む方が簡単なんだ。

つづく

講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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