切削ツールの設定
ツールの深さ 切削の深さは、軌跡についてのもう1つのトピックだ。どれだけ深く下げるか、は「親指ルール」に基づく。 適切な切削深さは、ツールの直径程度の深さだ。荒っぽい言い方だが、ツールの直径は文字通り、各々のツールパスにおけるツールの深さの目安になる。
ツールパスの間隔 そして、この時にできる段差を上から見てみよう。もしも、理論通りにうまくツールパスが生成されていたら、それぞれの軌跡はほとんど触れても分からないだろう。しかし、そうであっても痕は少し見えるだろう。 ステップを狭くすると、仕上がりがスムーズになる。でも、多くの時間を費やしてしまう。 リーズナブルに早く仕上げるには、だいたいツールサイズの半分より大きくするのが程良い。しかし、リーズナブルな仕上がりになる。 これまでのところ、ツールや装置、材料、スピードや供給量の選択などについて説明してきた。
潤滑剤
次に説明するのは、潤滑剤についてだ。実は、ほとんどの素材には潤滑剤を使う必要はない。アルミニウムなどの軽金属を切削する場合にも、必要ではない。 しかし、それよりも重い金属は潤滑剤を必要とする。 ●潤滑剤の2つの役割 潤滑剤の働きは2種類ある。まず、ツールから、切削時の抵抗を軽減させるのは潤滑剤の役割だ。しかし、もうひとつの非常に重要な役割は、ツールを冷却することだ。潤滑剤は熱伝達を行う役割を担っているんだ。 この講義の冒頭でお見せしたような大きなエンドミルを使う場合、潤滑剤は流し続けながら使用する。
さらに高出力で高速にマシニングする場合、切削するワークを潤滑剤に浸漬する。 (つづく) 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。