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正しく狂うには「場」が必要

ahedgehogchase

正しく狂うには でも、正しく狂うにはどうすれば良いのか 正しく狂うには、それなりの環境が必要だ。松下村塾の塾生たちが、正しく狂うことができたのは、吉田松陰というカリスマが整えた場があったからだろう。そして、今だってそういう場はある。シリコンバレーはそういう環境と言っていいだろう。グーグルやアップルをはじめ、世界を席巻しているIT企業がそこに集結している。きっと外の世界から見たら、その世界は狂っているように見えるだろう。 蛇足だが、シリコンバレーは僕の考えるマイクロ資本を手に入れさせてくれそうで、手に入れさせてはくれないという、微妙な存在だ。彼らは僕らの生活から何食わぬ顔で色んなものをかすめ取っている。お金だけじゃない。自覚の有無にかかわらず、僕たちは時間も、プライバシーも彼らに掠め取られている。でも、うまくいけば力を個人に与えてくれる存在でもあるのも間違いはない。ただし彼らは個人に与えた力のおこぼれを独占している。 話がずれたので、元に戻そう。正しく狂うには場が必要なのだ、と。しかし、幸いなことにインターネットの時代、そのような場を探すことはそんなに難しいことじゃない。自分のこと狂っている部分を増幅するアンプみたいなグループは探せば見つかる時代だ。そして、たいていそういうグループは、自発的に集まり、有機的に活動していることが多い。これは特筆すべきことだ。誰かの計画によって、ことが進んでいるのではないのだ。 もちろん、ビジョンを語る者が中心にいることもあるだろう。松下村塾では吉田松陰、Fab Labの場合は、ニール・ガーシェンフェルドだ。 松下村塾がどうだったかなんて、僕には分からないけれども、インターネットが結びつけたグループは階級のあるアンバーな組織じゃない。もっとティール組織的な側面のあるものだ。誰かが誰かの行動を制限することはほとんどない。当人同士の利害が衝突しない限りは。 そういうグループにおいては、誰も他の誰かが何かにハマっているのを止める権限を持たない。足を引っ張る者もいない。 DAOが「場」を加速させる そして、そういう組織運営を大規模に行うためのツールがDAO(自律分散組織)だ。DAOはブロックチェーン上のスマートコントラクトにより、組織を統治するというアイディアだ。世界的にはAragon、Colonyなどが有名だ。日本にもVolvoxというプロジェクトがある。 まだ発展途上だが、これらのプロジェクトはハマれる環境を人々にもたらすことになると僕は思っている。自分が意義のあると思えるプロジェクトを立ち上げたり、または他の人が行なっているプロジェクトに参加することが容易になる。そこには、資金調達から、給料の支払いまで、組織の運営に必要なプロトコルが実装される。もちろん、うまくいかないこともあるだろう。でも、今までより、緩く広い組織であれば、旧来の組織ではコラボレーションできなかったような人たちとアイディアをシェアし合いながら、より良いものを作っていくことができるようになるだろう。それこそが、僕がDAOに期待することだ。 そして、DAOの発展は、マイクロ資本の一部となる。なぜなら、ティール組織的なDAOであれば、何人たりともそれを所有することはできないのと同時に、全ての権限は全員に対して与えられているからだ。つまり、プロジェクトに参加する人たち個々人がプロジェクトをシェアしながら所有しているような状況になるのだ。 だからこそ、正しく狂うことができる。情熱を育みながら、不安感を低減させる、一石二鳥の仕組みがDAOなのだと僕は考えている。 

(つづく)

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