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Lesson. 11 入力デバイス §13. ステップ応答

●ステップ応答 さて、ここで圧倒的に僕が気に入っているセンサについて紹介しよう。 このセンサを用いれば、抵抗値、静電容量、インダクタンス、位置、圧力、加速度、湿度、近接度などを測定することができる。 そして、この原理は非常にシンプルである。ここで、お見せするのは最もシンプルなバージョンだ。 例えば、僕は10メガの大きさの大きな抵抗器を用いて、電極に接続する。そして、ステップ波形の電圧を出力する。そのステップ波形を測定するんだ。そして、外部には僕は静電容量やインダクタンス、抵抗値を設定する。 そして、ステップへの応答は多様なものである。なので、僕はステップ応答と呼ばれる手法による測定を行なっていることになる。 この基板は取るに足らないものだ。これは単なる抵抗器を搭載したものだからだ。 しかし、この基板を用いて今回の課題として タッチパッド を作製した受講生がいた。他の受講生、実のところAntimonyを開発したMatt Keeterなんだけれども、彼は マルチタッチ のタッチパッドを作製した。これらは今回の課題の製作例になる。

ここで行おうとしていることには、ちょっとした巧妙さがある。つまり、僕は充電したり放電したりしている。 Cコード を見てみよう。僕が行なっていることは、概念としては電圧を上げて、待機して、電圧を下げるということだ。 反応を見てみると、これは電荷を蓄積し、そのあと電荷を放出する。そして僕は充電時と放電時の速度を測定したい。 このように電荷を貯めたり出したりする理由はここで起こっていることは全て、僕が測定している間、外部環境がノイズを加えたものだ。例えば、60周期とかね。なぜならば、僕は殆どの周辺機器と比較して高速に測定を行なっているからね。電圧を上げたり下げたりを繰り返して、それらを加算し、バックグラウンドを差し引くことができる。そうやって、充電時間と放電時間を測定しようとしているんだ。 そして、僕は充電、待機して放電、待機する。僕はこれを三回行う。そして外部に出力する。 この ビデオ を見てみたまえ。三つのグラフは異なるサンドの測定時の充電曲線だ。 そして、このシンプルな例で、君たちは僕が電極にどれだけ近づいているかを知ることができる。 これは非接触ボタンとして機能するんだ。これは僕の近さを測定している。なぜこのようなことが起こるかというと僕の手の平の電荷が変化するからだ。

この事について、多くのことを考えすぎる前に、僕が君たちに言っておきたいことは、これ近いものがベターだってことだ。 今からお見せする二つ目のバージョンでは、僕は一つの電極を用いる。 そして、受信用の電極はこのように分割されている。これが僕が測定するものだ。(板書の絵を参照) そして、僕はステップ信号を送信する。そうすると、受信側の電極で僕が得るものは何かと言うと、電荷が増加して上に凸の瘤状の波形が現れ、その後電荷の減少に従い下に凸の瘤状の波形が発生するという現象だ。僕はこれらを測定したい。 この方法の利点は何だろうか?最初のバージョンでは送信機から部屋にカップリングしているのに対して、このバージョンでは、送信機から受信機はのカップリングを行なっている。つまり、僕は送信機も受信機も両方とも制御することができるってわけだ。 そこで、この例を見てみると、僕は送信機から受信機に向かって移動しているいることが分かる。もう一度見てみようか。僕が紙のパッドを移動させる時、信号が変化する。なぜならば、カップリングを増加させているからだ。 言うなれば、これは紙のパッドの近さを測定しているんだ。これは僕が場においてカップリングするときにそれを測定する。僕は近接度をステップ応答を用いて測定しているってわけだ。 カッティングプロッタを用いて単純な一対の電極を作るだけで、君たちは非接触ボタンを作ることができる。そうすることで、君たちができるようになることは、ボタン上に膜をつくって接触した感触を得ることができるようになる。でも、その膜はセンサじゃない。近接度を検知しているだけだ。

送信、受信用の電極を用いれば、近接度を検知することができる。エラストマーを用いればどの程度近いかを測定する事により力を検知することができる。 そして、片側を固定した電極と可動の電極を用いることで、電極間のオーバーラップを測定する事により、位置センサを作ることができる。 それは、このように直線状のものにもできるし、こちらのように角度を検知するタイプのものにもできる。 つまり、電極間のオーバーラップにより位置と角度を測定することができるんだ。 また、一対の電極を用意して、液体で満たすと、液体の誘電率により信号が変化する。つまり、これは液体センサにもなり得る。チューブの中に液体を入れておくと、チルトセンサにもなる。 一対の電極を用意してその間には何も設けないようにする。すると、湿度によりわずかに信号が変化する。これは静電容量が変化するからだ。 このように指のような形状に電極を配置して、片側は固定して、他方を可動にすると、これは加速度計になる。加速されるとこと電極が動くからね。 つまり、これらのユーザーインターフェース、ボタン・スライダ、センサの類は全てステップ応答とカッティングプロッタを用いることで作ることができる。 そして、これは多くの方法の中で最も簡単で、これまでで最も多芸なセンサだ。 究極的には君たちが野望を持って取り組むのであれば、低周波においては、周波数を上げていくことでまさに この資料 に書いているのと同じような測定を行うことができる。 つまり、分子の自由度の検知が可能となるんだ。 高周波ではナノ秒では(マイクロ秒ではなくてね!)君たちはお酒の種類を特定したり、食べ物や化学物質を特定することができる。測定した液体がマティーニだってことが分かるんだ。 先ほど紹介した資料は偉大なる応用法を記したノートだ。これは君たちに高周波で測定する際に習得可能な技法全てを教えてくれる。

訳註:理論について詳述してあるのは こちら 。測定方法に関しては こちら 。 つづく 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016  からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。      

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