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  • ahedgehogchase

Lesson. 12 型を用いた成形工法 §9. 型のデザイン

●型のデザイン例 では、ここで例を示そう。ここでお見せするのは底面の型の写真だ。 こちらの写真は上面の部品だ。 そして、こちらがこの型で整形した部品だ。 これは何かと言うと、物理学を楽しむプロジェクトとして僕はひっくり返る駒を作ってみたんだ。これが駒の上部なんだけれども、これを回すと上下がひっくり返る。物理学を楽しむための例として作ったんだ。 そして、ここでお見せするのは、いくつかの裏技についてだ。 ・フィラー 1つ目の裏技。僕は上部のシャフトをフィラーとして型の中に仕込んだ。ここにドライストーンをぶち込む。 ・通気孔 僕は小さなポートを設けた。型から空気を抜くためのそれは通気孔だ。 そうすると、型から取り出す際に、小さなつまみが立ち上がって出来上がるんだけれども、これは除去できる。 ・パーティングラインの場所 僕は上部の平坦な側の右側にパーティングラインを設けた。ここでは型の側面が合わさる。だから、君たちにはパーティングラインが見えないだろう。なぜならば、パーティングラインは肩のエッジそのものだからだ。 ・型の面を合わせる そして、僕が2つの型の面を合わせているのにお気づきだろうか?これはネストのようになる。単に位置合わせのピンで勘合させているだけじゃないんだ。型の面がほもう一方の型の面に合わさっている。そして、これが上下のラインとなる。 こうすることで、僕は素晴らしい部品をこの型の中で生成することができるってわけだ。 ・鋭利なコーナー部はなくす この例で僕がやらなかった間違った例を1つお話ししておこう。 それは、底の型を見てみると、鋭利なコーナー部があるよね。もしも、このような鋭いコーナー部のような形状を作っていたとしたら、応力集中が起こる。だから、その部分は非常に壊れやすい君たちにはそのような形状を曲面で埋めるということをやってほしい。そうすることにより荷重を分散させるんだ。 そうしなければ、その鋭利なコーナー部が容易に折れてしまうだろう。もしその部分をR形状で埋めて仕舞えば、その接合点は強化されるだろう。 ・テーパー Fiore:質問です。通常3度のテーパーが推奨されますよね。 そうだね。しかし、何にでも必要という訳じゃないんだ。全体的に注意すべきことは、ソフトモールディングの際には必要ないだけではなく はるかにもっと積極的なものでさえあるんだ。君たちは型を扱う上でオーバーハングを用いることができる。(変形させて型や成形部品を除去することができる) そこでは、実際にオーバーハングを用いて、つまり、型を取り除く際は折り曲げたりしなくちゃならない。 OOMOOやウレタンは素晴らしい表面仕上がりとなるが、これらは非常に広い範囲の伸縮性を有しており、君たちはそれらを変形させても、元の形状に戻る。 だから、フレキシブルツーリングを行うことは、テーパーを必要としないだけではなく、実際のところオーバーハングを設けることができるんだ。 まず、諸君はワックスを除去するときに、雌型を変形させることができる。そして、最終部品を成形する際もまた型を変形させることができる。 僕たちがこの余分な工程を設けた理由はこういうことなんだ。 諸君らはこのようなリジッドな型を用いても部品を成形することはできよう。 だが、その場合はテーパーを設けてやらなきゃならないし、離型剤も必要だ。 ところが、変形可能な型を製作するという一見余分とも思えるステップを踏むことで、それらは必要なくなる。それは色んなことことを圧倒的に可能にするんだ。 つづく 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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