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カンブリア紀の流儀

ahedgehogchase

◉セル生産システム

 現代という時代はものづくりのカンブリア紀みたいなものだ。

この時代は消費者の嗜好が多種多様になってきた。そんなわけで、それに合わせて僕たち、ものづくりに関わる人間はたくさんの種類のものを少しだけつくるというスタンスになってきたと思う。

 でも、これが一番難しい。かつて、フォードはこう言ったそうだ。「何色の車でもお望みのまま。ただし黒ならね。」そんなこと言ってられたのも、まだバクテリアの時代だったからだ。今はもう、カンブリア紀なのだ。種の大爆発だ。1つのものを大量に作って売る時代はもう過ぎ去ったのだ。

 でも、色んなものを少しずつっていうのは本当に難しい。多品種少量生産だとか変種変量生産なんて言うけれども、変動に対応できる体制というのは、かなり技術力の高い技能者がいないととてもできるものではない。

 少人数のグループが1つの製品を作り上げる生産システムをセル生産方式というが、これは自己完結度の高い生産方法だ。流れ作業の逆で、作業者には複数の工程を1人でこなせる多能工であることが求められる。これにより、工程の効率化や、変動に対応する能力の獲得、小ロット対応が可能となるのだ。これぞ、カンブリア紀のものづくりの流儀なのだ。

*一応、補足しておくとカンブリア紀というのは、古生代の初期の時代で、多種多様な生物が生まれた時代であった。バクテリア云々というのはその前の時代だよ、と言いたいだけだ。あまり深い意味はない。

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