top of page

智慧を集結させ羽ばたくためのマネジメント

ahedgehogchase

◉コンカレントエンジニアリングのマネジメント

 智慧を集結させ、パラレルに技術開発を行う手法は、開発部隊への負荷が著しくなるためフロントローディングと呼ばれている。この手法に関しては、すでに何度か触れている。このような痛みを伴うものの、フロントローディングを行なった場合には、設計変更が少なくなるというメリットが、得られる。

 だが、これはマネジメントが適正に行われてはじめて発揮できる効果だ。大事なのは、何が目的かを見失わないことだ。コスト削減がタイムツーマーケットよりも、優先されるのであれば、時間をかけてでもそれを達成すべきた。つまり、優先度を見極めて、マネジメントを行わなければならないのだ。だから、もしタイムツーマーケットの短縮が至上命題であれば、時間が最も優先されなければならない。

 どのような目標を掲げるにしても、QCDSEの高い目標を達成するためにフロントローディングを実施する期間は極めて重要だ。そして、この期間で特に重要な役割を担うのは生産技術者だ。

 ひとつめの役割はフロントローディングによる設計者への指摘、もしくは実際に開発部隊に加わる場合の戦力としての役割だ。設計者の意図を汲み取り、それを実現させるための方法を提案したり、設計者の意図を実現させつつ生産に有利な形状を提案するなど、設計現場でも重い役割を担うことになるだろう。

 そして、もうひとつの大きな役割はアーリーソーシングを推進する役割だ。同じ人物がどちらの役割もこなすという場合もあるかもしれないだろう。だが、大抵は生産部門で分担を割り振って、これらや役割を担っていくことになるだろう。それは組織のリソースを鑑みて考えてほしい。

 こうして見てみると、コンカレントエンジニアリングやフロントローディングは智慧の集結だということを改めて感じるだろう。様々な専門知識を融合させて新たな高みを目指そう。

最新記事

すべて表示

コッター(cotter :止めピン 米国で用いられる形式)

コッターとは コッターは、部品をしっかりと固定するために穴を通過するピンまたはくさびで主に米国で用いられる。英国で用いる場合もコッターピンは同じような意味を持つが、米国とは異なる締結具を指す。 典型的な用途は、自転車のようにクランクを固定すること、または蒸気エンジンの場合...

正確な位置決めを実現するキネマティック・カップリングとは

キネマティック・カップリング キネマティック・カップリングは、問題の部品を正確に拘束するように設計された固定具のことで、これにより正確さと確実な位置決めを実現することができる。キネマティック・カップリングの標準的な例は、独立した3つの半球とそれに噛み合うように設置された3つ...

接触面の誤差を平均化するエラスティック・アベレージング

エラスティック・アベレージングとは エラスティック・アベレージングは、多数の接触面によって誤差が平均化されて精度を良くする接続方法だ。 運動学的な設計とは対照的に、エラスティック・アベレージングは、多数の比較的柔らかい部材を用いて固体をアホみたいに過度に拘束することを基本...

© 2017 by A HEDGEHOG CHASE created with Wix.com

  • Grey Facebook Icon
  • Grey Twitter Icon
  • Grey Google+ Icon
bottom of page