◉設備のQCDSE
基本思想を設備にまで適用する。その一貫性を保つためにも、アーリーソーシングで培った技術を生産設備に実装していくことが大切だ。
一般論だが、製品の機能や性能は材料や加工法に大きく影響を受ける。だから生産設備を高機能化することは、すなわち製品の高機能化につながる。特殊な材料、加工法、測定方法を搭載した生産設備は製品の競争力を高めることができる。だから、コンカレントエンジニアリングの基本思想と設備の性能の方向性を合わせることができれば、製品の強みをさらに輝かせることができる。
そのために、君が一番最初にやらなければならないことは、設備の基本要件を基本思想に照らし合わせて明確化することだ。今まで、多くの企画書や計画書を作成してきたが、それらと一貫した思想の資料を作り上げよう。それが君に次の強みを与える原動力となる。
生産設備開発は生産技術開発に隣接する技術開発だ。だから、生産技術者と生産担当者の間で協力して進めていくことができる。そうすればコンカレントエンジニアリングの基本思想に沿った生産技術を搭載しつつ、生産現場の智慧を統合したような設備を設置開発することができる。
こうすることで、基本思想という大きな物語のもとに智慧が集結するコンカレントエンジニアリングに相応しい生産設備を君は手にすることができるようになるのだ。