◉3次元CADの欠点 3DCADの欠点は、曖昧さが許されないことだ。(同時に長所でもある)そして、データの作成には、必ず順序がある。
これは2次元図面の作成には当てはまらない。2次元図面はどこから書いても良いし、構想設計では曖昧なところを残して、詳細設計の時に細部を仕上げるということが可能だ。そして、このようなやり方は構想設計と詳細設計の図面の整合性を高く維持することが可能になるやり方だ。
翻って、3DCADではデータの作り方はある程度制限がある。アセンブリ全体のデータを作成しながら、部品のデータを作成するという芸当はできない。しかも、詳細設計の時にどのような修正を行うのか意識してデータを作成しなければ、無駄な修正作業が生じたり、構想設計と詳細設計の整合性を保つことができない場合さえある。 それでも、3DCADにはそのデメリットを勘案しても有り余るメリットがある。コンカレントエンジニアリングも、デジタルファブリケーションも3次元設計という手法なしには発展しなかっただろう。21世紀という時代にものづくりをしながら生きていくには、3DCADでの設計は必要不可欠なのだ。だから、今回述べた欠点を補うようような使い方をしていかなければならないのだ。