◉モデリング作業は設計の本質ではない
君が3次元CADを使っている時にストレスを感じる時はどんな時か思い出して欲しい。たとえば、部品のリストをエクセルに打ち込みながら作業をするとしたら、どうだろう？面倒臭いと感じるのではないだろうか。3DCADを使用していたら、このような面倒臭い作業に出くわすことはザラである。面倒臭いと感じるのはその作業が付帯作業であり、設計の本質ではないからだ。
このような作業は何も部品リストづくりのような作業だけに限らない。君が製品のモデリングをしているときですら、このような無駄な作業は生じてしまうことがある。それは繰り返し作業だ。繰り返し作業は新しいものを生んでいない。ボスやリブを新規にモデリングすることは、何の進歩ももたらさないとは言わないが、時間を無駄にしてしまっている。このような無駄な作業は、製品特有な形状やボス、リブのなどの構造を使い回すことで短縮することができる。そして、どのような形状であれば使い回しが効くのか考えるのだ。この行為こそがいわゆる標準化やモジュール化を行うということだ。
多くの3次元CADソフトには自分がよく作成する形状を「ユーザ定義フィーチャ」としてライブラリ化する機能が搭載されていることが多い。残念ながらこのような機能をつかいこなせている人は多くはない。逆に言えば、この機能は君の能力をフルに活かすための武器になる。あまり派手な武器にはならないが、チリも積もれば何とやらだ。無駄な作業は自動化してしまおう。新たなリプを作る必要はない。使い回すのだ。
部品リストの作成に関しては、アセンブリデータから自動取得できなければダメだ。ひとつひとつ数え上げて、なんてやっていたらキリがない。それは君の仕事ではない。そう心に刻んで欲しい。君は君の理想を実現することに邁進しなければならないのだ。余計なことをしている時間はない。