◉モジュール化推進の指針
標準化やモジュール化を進める上で、手をつける順番がある。まず取り組むべきは形状の標準化だ。そして、次に部品の標準化、アセンブリの標準化、そして最後の段階で製品の標準化を行なっていく。 最初の形状の標準化というのは、ちょっと見逃してしまいそうな要素ではないだろうか。「まずは、部品から〜」となってしまっても無理はないと思う。なぜなら、部品という個々の形状の方が、部品の一部の形状より認識しやすいし、意識が向きやすいからだ。
でも、実際にはまず取り組むべきは「形状」だ。形状は部品よりも根源的な要素だ。そして、いきなり部品の標準化に着手すべきでないのは、そのレベルが高いからだ。部品の標準化はモジュール化に直結する活動でり、非常に重要だ。だからこそ前段階の準備を確実に進めていかなければならない。まず基本要素の形状を標準化してやることにより、部品の標準化への布石とする。これが、のちにアセンブリや製品の標準化を行う上での一番の近道だ。一見地味に見える活動かもしれないが、着実に行えば大きな成果を得られるものだろう。