◉QFDとブルーオーシャン 品質機能展開(QFD)は顧客の要求を僕たちの製品に搭載するために必要な手法だ。しかし、もしもライバル企業の顧客が、僕たちの顧客と似通っていた場合、さらに彼らもQFDを実施した場合どうなるだろうか?きっと製品の設計優先度は似通ったものになるはずだ。当然、似たような製品が生まれてくるだろう。 似た者同士が競い合うというのは、熾烈な戦いが待っているということを意味する。もちろん、コストの優位な方が、もしくは製品機能の実現を徹底的に行った方が勝つのだろう。でも、それはきっと消耗戦だ。僕たちにはまだ相手と戦う体力はない。そこから脱却して競争を避けるのが得策だ。レッドオーシャンから逃げ出そう。その方法がブルーオーシャン戦略だ。 ブルーオーシャン戦略とは、新たな市場を見つけるための手法だ。具体的には戦略キャンパスというものを用いて、競合と市場が被らないようにするのだ。戦略キャンパスを用いて導き出した結果を眺めてみると、新しい顧客が見えて来るだろう。もちろん、まだ仮説だ。プロトタイプを作って検証する必要がある。本当にその顧客は存在するのか。市場はあるのか。 そして、検証結果から市場があると判断できれば、もう一度QFDを実施するのだ。そうすることで新しい市場、顧客によりマッチした製品が生まれるはずだ。 このようにQFDとブルーオーシャン戦略を併せて用いることで、新しい顧客の創造が可能になるだろう。これはまさにドラッカーが言うところの「企業活動の唯一の目的」を効率的に実行するための手段になるはずだ。