◉3DCADと生産工程 3次元データを使用するメリットは、技術者以外の人にも形状を分かりやすく伝達できることだ。もちろん、これは技術者同士でも円滑な伝達につながる。3DCAD はそれほどまでに情報の伝達量が大きいのだ。
でも、目に見えない情報を得見落とさないことも重要だ。寸法公差、幾何公差などは3次元データを一目見ただけで分かるようなものではない。 それに、設計部門から生産部門(これは他の会社の場合もあるだろう)にデータが渡された時に、有効に活用できるかどうかも重要だ。理想を言えば、設計部門と生産部門は同じ種類のCADを使用しているのが望ましい。もちろん、STEPなどの中間ファイルでやり取りすることは可能だ。しかし、やはり中間ファイルでは、残せない情報があるのも確かだ。だから、種類を揃えることが一番理想的ではあるのだ。 とは言え、3DCADは高価なものだ。大手メーカーが使用しているものとスタートアップ、中小企業などが使用しているものは価格帯が違うことが多いだろう。国境を越えて協力し合うとなると、なおさらだろう。だから、異なるCADソフトウェア間でも情報が伝達できるように工夫をしていかなければならない。次回から、見ていくのはその方法だ。