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  • ahedgehogchase

3つのインターネットとブロックチェーン

残り2つのインターネット

 ジェレミー・リフキンは限界費用ゼロ社会という著書の中で、次のようなことを述べている。それは、これからの世界は情報インターネットのみならず、交通インターネットとエネルギーインターネットが発達してくるだろうという内容だった。これらの発達が、ポスト資本主義の時代を連れてくるだろう、と。

​​SMXLL

ブロックチェーンが残り2つの世界をつなぐ

 でも、これを読んだ時はあまりピンと来ていなかった。正直なところ。でも、この1年ぐらいでブロックチェーンという技術がクローズアップされるようになって、この技術こそが、残りの2つのインターネットを実現するの原動力になり得るのだと思った。

 つまり、太陽電池などの分散型電力の供給者は、ブロックチェーンを用いることで、直接使用者に支払いを求めることができるようになるだろうということだ。交通にしたってそうだ。今はuberみたいなテック企業が、取り仕切っているが、これは本当の意味で効率的とは言えない。彼らは仲介する対価として手数料を取っている。  もちろん、中央で取り仕切る者がいなくなるからと言って、価格競争から解放されるわけではあるまい。でも、少なくとも中間搾取からは解放される。他の要素を一切考慮しなければ、同じ価格で設定された場合、ブロックチェーンを活用した運転手の方が取り分は増える。  エネルギーの相乗り企業というのは、僕は知らないが(あるのだろうけれど)、そういうものよりも、ブロックチェーンを使った方が効率的に違いない。  そんなわけで、ブロックチェーンはすごい可能性を秘めている。  でも、問題はインセンティブだ。

報酬はやっぱり欲しい  開発しても、手数料を受け取ることができないのであれば、そもそもだれがそんなシステムを開発したいと思うだろうか。おそらく、この問いに対する解答の一つとしては、ブロックチェーンと金融の親和性に賭けることが挙げられると思う。  ブロックチェーンと言えば?そう、ビットコイン。仮想通貨だよ。きっと、開発元のインセンティブとなるのは通貨の発行による利益だ。エネルギーインターネット、交通インターネットの支払いに、自分たちのシステムで発行した通貨を使用してもらう。そうすることで、その通貨の価値を高めるのだ。もちろん、この通貨にもマイニングのシステムが搭載されるだろう。つまり、台帳の正当性を確認する作業を行うものには、報酬が与えられる。

 こんな流れが、想定できる。

新たな搾取?それとも…  いや、それは新たな搾取の構図を取っているだけではないかと言われれば、そうなのかもしれない。結局性能の高いコンピュータを持っている人たちが利益を得るからだ。(台帳の正当性を確認するのには、怪物のような大型のコンピュータが用いられる)  でも、たぶんそれも一時的なものになるだろう。今後もコンピュータの進化は続くのに対してマイニングで得られる報酬は少なくなっていくはずだ。そうなると、一般の人たちが、この計算競争に参入できるようになるだろう。一方、報酬が少なくなっていくに連れ、大型の資本を投入来てまで計算を続けるインセンティブは失われるかもしれない。  そうすると、残るのはシステムだ。システムさえ残れば良いのだ。そうすれば、中間搾取のないエネルギーインターネットと交通インターネットが実現できるなではないだろうか。  また、この段階になればサービスの提供者や利用者が台帳の正当性を確認する作業を行うようにシステムを以降できないだろうか。彼らにはシステム存続に対する切望がある。そして、彼らは僕らが手にしているコンピュータより、より強力なコンピュータを手にしているはずだ。彼らが手を貸さない理由はどこにもない。

Amazonの牙城を崩すには  このシナリオであれば、エネルギーインターネットと交通インターネットを実現できるのではないだろうかと期待している。  僕は、このような流れは、既存の情報インターネットのあり方も大きく変えるのではないかと思っている。例えば、Amazonの牙城を崩せるのブロックチェーンかもしれない。おそらくこんなことを実現するのは相当むずかしいことだろう。でも、今日述べたシナリオはuberの牙城を切り崩す前提のものだ。だから、可能性はゼロではない。単に、超困難なだけだ。この先、どんな世界が待っているのかは誰にもわからないが、僕が望むのはブロックチェーン化された世界だというのは確かだ。

※送電網が自由に使えるというのが、前提にあるのだが、そのあたりは調べていないので、事情はもっと複雑だろう、という言い訳は一応書いておく。

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