受講者: 豆知識なんですけど、良いでしょうか?このソフトウェアはVisit Cutというんですが、良い感じのソフトウェアです。僕らのラボでは、ほとんどのレーザカッターでこのソフトウェアを使ってます。 良いね。分かった。Visit Cutへのリンクを加えておくよ。
ビニルカッターは君が思っている以上のことができる では、ビニルカッターについて説明を始めようか。ここに標準的なRoland社製のビニルカッターがある。ずっと使っているものだ。他の機器と比較すると地味だが、恐らくFabLabで最も使われているなツールだ。ビニルカッターでは、標準的な使い方として、手紙のサインの形を切り取るような使い方ができる。紙を切り取って、ポップアップカードを作ってみたり、本を作ってみたりすることができるんだ。Tシャツのスクリーンプリントのマスクを作ることだってできる。でも、それだけじゃない。銅の薄板を切ってフレキシブルな多層回路を作ることでさえも可能なんだ。それに、例えばアンテナなんかを作るのは他のマシンじゃちょっと無理だろうね。 ここで、お見せするのはFabLabでの活動内容を一覧にしたページ(インベントリ)だ。ビニルカッターの使用するときに僕たちが使うのは…実物をお見せしよう。この素材はただの塩化ビニルだ。これを切断するんだ。
そして、これは構造として用いるのではなく、スクリーン印刷のスクリーンに用いたりする。 ひとつの素材がテープ状になっていて、これを持ち上げて、軌跡を切り離す。そしてシートを取り出す。この繰り返しだ。同じことが基板を作るときにも言える。素材は粘着剤転写テープを使う。これは接着剤だが、その裏面にはくっついてほしくない。だから、この素材には裏面がなく、ここには塩化ビニルのシートを使う。これが切断されて除去されたときに、接着剤がここに導入される。そして、その形状はどんな形状でも良い。そのビニルカッターが切断できる形状である限りは。このやり方であれば、裏面と粘着剤感に何かに何かを配置することができるんだ。これが粘着剤転写テープと呼ばれる所以だ。 さらに、僕たちは特別な素材を2つ扱うことができる。これは塩化ビニルのシートみたいに見えるが、エポキシのキャストフィルムだ。これは塩化ビニルよりもはるかに強い。そして、高度にも耐えられる。だから、この素材は僕たちはこれを基板として用いる。これを布なんかに縫い付けられるフレキシブル回路に仕上げることもできる。 そして、最後にお目にかけるのが、こいつだ。これは銅のシートだ。導電性の物質で、他のものよりは幾分か高価だ。一巻で100ドルくらいするだろう。安くても数千円以上はすると思うよ。でも、これのおかげでできることもある。ものすごく長い回路を作ることだってだきる。何マイルもの、というのは言い過ぎだとしても、何ヤードとかの長さのものを作ることができる。エッチングやマシニングよりもこのやり方の方が回路描画するのに適している。ビニルカッターを使えば、大きなフレキシブル回路を作ることだってできる。これは曲げることもできる。 これらはFabLabのインベントリから引っ張ってきたものだ。君たちのラボにも、独自のインベントリを持っておくべきだ。 受講者:すみません。銅のシートには特殊なナイフが必要なのでしょうか? いや。これは普通の刃だ。特別なものは何も必要ない。 受講者:分かりました。ありがとうございます。
(つづく)
講義の目次は【和訳版】FabAcademy 2016からご覧ください。
※この記事はFabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。