課題誕生の裏話
では今回の課題に焦点を当てよう。今回は精密な組み立てキットを作るんだったね。実はこれはGIK(Grace Invention Kit)だ。GIKは僕が自分の子供たち(Grace とEli)にレーザーカッターの使い方を教えたときに始まった。あれは、彼らが8歳くらいの時だった。彼らは、レーザーカッターで作られたものよりも、レーザーカッターそのものの方を好きになった。でも、彼らは僕がバカみたいなプロジェクトを進めようとしていると思っていたようだ。僕たちは箱を作ろうとしていた。でも、彼らは組み立てキットをつくろうと思っていたようだ。そんな感じで、娘のGraceと共に「Grace発明キット(GIK)」の開発が始まった。そして、息子のEliも巻き込んで進んで行ったんだ。これは、ものすごい発明キットになったよ。そして、僕たちはそれをGIKと呼ぶようになった。
図 GIKの写真(組み立て後)
例えるならば、これはLEGOみたいなものだ。でも、これは段ボールで作ることができる。そして、段ボールはちょっと柔軟になった。押すとバネのようになって、お互いを保持するんだ。だから組み立てキットにすることができるというわけだ。
図 GIK作成時のファイル
Dot CAD(※)はもうほとんど使われなくなった。旧式のFabModuleでは内部のフォーマットとしてコンパイルされて使われている。そんな訳で、僕は旧式のFabModuleを使うときに、Dot CADを使っていることになる。これらは、ブラウザに埋め込まれたJavaScriptではなく、多数のC言語プログラムによって構成されているんだが、僕はまだこれを使っている。今は新しいモジュールへの過渡期なんだ。しかし、これが、フォーマットそのものであり、心臓部だ。これはハードウェア記述言語だ。Open SCADに少し似ている。これが、構成だ。 ここにはGIKのためのデザインが為されていて、段ボールから部品を切り出して、組み立てキットを作ることが可能となるんだ。
※Dot CADとは何か。よく分かりません。宿題です。
(つづく)
講義の目次は【和訳版】FabAcademy 2016からご覧ください。
※この記事はFabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。