レーザーって何だ
さて、ここでレーザーの特性についていくつか触れておく必要があるだろう。レーザーにまつわる物理学というのはこんな感じだ。エネルギーを物体に与えて基底状態から励起状態にする。その後、レーザー発振状態に遷移する。この一連の流れをマシンの空洞部に設置して行うんだ。(訳注: この説明でわかる人は、基礎が分かっている人だろう。将来的には、もうちょっと分かりやすい注釈をつけておきたい。)
パラメータは、基底準位の高さ、励起する方法、そして、レーザー発生源の空洞部などだ。 最もよく使われるのは、波長10μmのレーザー、つまりCO2レーザーだ。これは遠赤外線なので、目には見えない。しかし、これは閾値を用いる事で効率的に利用することができる。段ボールなんかを切るのに使える。 次に、ファイバーレーザーについても話しておくとしよう。ファイバーレーザーの波長は1μm程度で、お値段も中々のものになる。近年、低価格化が進んでいるが、それでもなお高価なものだ。そこでTrotec社はファイバーレーザーとCO2を切り替えられる機種をリリースした。
ファイバーレーザーを使うと何が嬉しいのか。顕著なのは銅がその波長帯の電磁波を吸収できるってことだ。ファイバーレーザーの代わりに他のレーザーを使ったとしてもだめだ。CO2レーザーじゃ銅に吸収されない。でも、ファイバーレーザーなら吸収できる。だからファイバーレーザーを使うんだ。これはマシニングを使うよりもよく使われるやり方だ。もしも、この使い方ができるようになれば、ファイバーレーザーのキラーアプリになるだろう。CO2レーザーよりは高価なものだけれどね。 そして、固体レーザーについて話そう。ここで研究ようのマシンをお見せしよう。チタンサファイアレーザーだ。これはエキシマを調整することができる。これについて話そう。 受講者: すみません!質問です。1つ大きな質問は、2つのレーザーのタイプを紹介頂きましたが、これらはガラスのチューブのタイプと、アルミの箱のタイプがあるんですが(僕たちのやつはコレです)、何が違うんでしょう? いや、特にないだろう。それらは、電子を励起させるための空洞部だ。レーザーの特性には関係ない。この空洞部は、CO2の電子を励起されるために必要なものだ。 受講者: 分かりました。結論から言うと、光線が出てくるまでの速さは同じと言うことですか?電源を入れてから、レーザー光線を発生させるまでの時間は違うと思うんですが。 なるほど、それは確かに速くなる。波導管レーザーなんかは高出力にできる傾向がある。それらは熱伝導度が高く、一般的に安定な光学特性を得ることができる。あと、ガラスのやつは安い。
(つづく)
講義の目次は【和訳版】FabAcademy 2016からご覧ください。
※この記事はFabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。