コスト重視なら片面基板(1層基板)一択
僕が作った例を見てもらうとお分かりだろうが、片面基板や両面基板は切削で作ることができる。片面の加工が終わった後に、ひっくり返して残りの片面も加工するんだけれども、君たちは他にもいろんな工程があることに気がつくことになるだろう。
少しだけ回路を交差させる場合でも、積層させるという手段を用いることになる。プロトタイプを低価格で製作することができるのはやはり片面基板だ。実際のところ、回路を交差させるにはそのやり方が1番安いだろう。
両面基板にすると価格は少しばかり高くなる。
ソルダマスクは標準で
今まで、回路の配線だけをオーダーした場合の話をしてきた。でも、実際にはソルダマスク(はんだマスク)を塗布したものを僕たちは入手することができる。ソルダマスクを使うことで、基板に半田付けする箇所のみ、表面を導通させることができる。これは、シルクスクリーンでラベリングされるんだ。(註: ソルダマスクのある場所は絶縁されて、はんだ付けが必要な箇所だけ導通するようになる)そして、基板を注文する場合に、普通はソルダマスクが塗布された状態で納入されることになる。
表と裏をつなぐ経路 さて、ここからは経路の話をしよう。配線を表側と裏側に作る場合、基板を貫通する穴を設ける。これが、表裏をつなぐ経路になる。ここで、表面から裏面に切り替わるんだ。さらに、外側から見えない埋め込まれた経路を作ることもできるが、これは大変高価なものだ。
(つづく) 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。