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Lesson 4. エレクトロニクス・プロダクション §32. 軌跡には幅がある

Fab Moduleについて

 さて、君たちの興味のあることをお話ししよう。このセメスターで僕自身に課せられた課題はmodsプロジェクトだ。これは、Fab Moduleの後継で、ほとんど準備できている。でも、まだ使いにくい。 こんな見た目 だ。(画面を見せる) (画面を見せながら)そして、この画面は基板のエッジからの距離を示している。こちらの画面はエッジの軌道を示している。(画面をスクロールして)こちらにはエッジの方向が示されている。そして、こちらにはベクトル化したエッジがある。  これらが君たちが使うFab Moduleが持つ全ての機能だ。でも、今取り組んでいるプロジェクトではひとつの用途だけではなく、互いに独立した機能を持った小さなモジュールに分割されている。だから、僕は古いFab Moduleから、あと、2週間くらいでこの新しいツールの開発がほとんど完了する予定だ。(2016年2月17日時点)操作する事はすでに可能だ。 受講者:すみません。ひとつ質問があるのですが、なぜひとつの基板を作るのに2つPNGファイルを使うのですか?  それは、この加工ファイルを見てもらえば、この2つは全く異なるものだということがわかる。 ひとつ は表面を1/64インチのツールで表面だけを削りとる工程。 もうひとつ は1/32のツールで基板を貫通させて切り出す工程だ。だから、この2つの工程は完全に異なるタイプの工程なんだ。 受講者:ありがとうございます。 受講者:他の質問です。さきほど先生は配線同士が接触していないかよく確認するようにとおっしゃいました。しかし、配線の画像ファイルから、どのくらいの幅でエンドミルが実際に削るのかをソフトウェアはどのように判断するのでしょうか。というのも、エンドミルの軌跡はたったひとつの線なので。  その通りだ。PCBソフトウェアはデザインルールのチェックが行えるように設計されている。そのことについて話しておこう。でも、君たちがこの段階に至ったとき、エンドミルの次元は正確でないといけない。君たちの多くは、この1/64ツールを使うだろう。これは、0.0156ミルの直径で、この値は1/64で正確だ。  だから、ソフトウェアは正確にその値を考慮して軌道をオフセットしているんだ。そして、君たちがチェックすべきことがどのようなものなのかお見せしよう。

 ルールチェックに関して説明するために、今一度modsの話に戻させてほしい。僕はほとんどこのプロジェクトを完成させている。僕が今まで話していたことは、こういう感じのことだ。  まずは、軌跡を表したモジュール。これは“直径ゼロのツール”の軌跡だ。このツールの直径を大きくしていこう。見てもらえば、スクリーンのど真ん中にふたつの軌跡がマージされた箇所が見えるだろう。(マウスで示す)お分かりだろうか? 受講者:ああ、マウスのポインタがあるところですね?  その通りだ。まさにマウスのポインタがある場所だ。ここで、2つの軌跡が重なって同化してしまっている。  そして、先ほどの画面に戻ってツールの直径をほんのすこし小さくすると、軌跡が重なり合わなくなった。このように、軌跡が重なり合ってしまったときは、PCBツールはこういうチェックをやってくれる。でも、CAMツールをよく確認しておくのは良いことだと思うよ。そして、パッドがマージされてしまったときや、ギリギリのところにある場合は、一度戻って、設計変更しよう。もしくは、応急処置としてだが、エンドミルの径を少し小さくしてやるんだ。ちょっとずるいけど、これでほんのわずかだけ軌跡を切り分けることができる。  まあ、何にせよ、PCBツールは君たちのためにデザインルールのチェックをやってくれる。でも、重なり合う場所とか、そういうものを探し出すためにツールパスをよくよく見てみるのは、良いやり方だと思うよ。 受講者:GIMPみたいな安いソフトウェアを使うだけで良いんですか? ああ。ただ、描くだけでいい。君の知っているやり方でね。これで、君の質問の答えになっているかな? 受講者:ありがとうございます。分かりました。 つづく

講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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