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Introduction §19. 遊びから得る天啓

Fab Labが人々に与える影響

アイスランドの受講者:この講座が始まる2週間ほど前に僕たちはノルウェーに行きました。そしてHans Christianの話を聞きました。彼らは新しい事を始めようとしています。僕はFab Labについて話をしたんですが、Fab Labは彼や彼の兄弟に多くの影響を与えたそうです。他の人たちが受けた影響と同じようなものでした。僕は嬉しくなりました。だって、これは素晴らしいことですから。 それは嬉しい事だね。Hans Christianのことは知っているよ。彼は地元の学校が抱えている課題について考えてきた。なぜなら、子供達はそこから全てを学ぶことができるのに、うまく行っていないからだ。でも、MITにある僕の研究室に来て学生として研究したら効果は覿面だろうね。

 

Fab Labと教育

僕は教育について話そうと思う。まさに僕たちがこの場所で行なっていることについてだ。

図. Seymour Papert (出典:MIT)

これは、 Seymour Papert の写真だ。彼は Piaget (スイスの心理学者)と共に子供の学習に関して研究した。 彼はMITに招聘され、そこで子供達がメインフレームに触れ合える環境を作った。それはクレイジーな取り組みだった。その時代において、という意味だけれども。そこで分かったことは、それこそが、まさにパーソナルコンピューティングというものだったということだ。

図. Seymour Papertと 子供達

(Fab Academy 2018 Introductionのスライドより)

彼の後継者のひとりは Alan Kay だった。Alan KayがXeroxのパロアルト研究所を創設したときにマウスをウィンドウで扱うというパラダイムを発見した。そしてそれはビジネスのスプレッドシートからヒントを得たものじゃなかった。 そうではなくて、そのアイディアは科学者的発想とでも言えよう。彼らはコンピュータ上で実験を行なった。そのために実験室を拡充した。 これによりもたらされたものは、まさにマウスで操作するウィンドウという、現代的なコンピュータのパラダイムだった。

 

LEGO マインドストームとMIT ちなみに、LEGO マインドストームはSeymourの意思を受け継ぐ、もう1つの例だ。これもMITと深い関わりがある。 つまり、現代のコンピュータの機能の多くは、テクノロジーと触れ合うことで、子供達がいかにして学ぶのかということを研究することにより天啓を得たものなんだ。 Fab Labは成長した。このこととは直接関係ないと思うんだけれども、記憶に残っている言葉がある。Seymourはこう謂った。「子供達が海亀を動かすように仕向けることができたのは棘を使ったからだ。でも、彼らは海亀を創り出すことはできない」とね。だから、彼にしてみれば現在のFab Labは彼のビジョンを具現化するものだったのではないかな。子供達がコンピュータを使うだけじゃなくてコンピュータを作り出すというビジョンをね。そして、そのFab Labは右肩上がりに成長している。

つづく

講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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