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Lesson 5. 3Dスキャニング & 3Dプリンティング §4 3Dプリンタの制限 素材と解像度

3Dプリンタの制限

これらは全て問題を抱えている。これは僕の教え子のAmandaが作ったテストファイルへのリンクだ。3Dプリンタのテスト用のファイルだ。君たちはこれを使っても良いし、自分自身用のものを用意しても良い。

(図 Amanda Ghassaei作:3Dプリンタ用テストファイル)

●材料の制限

3Dプリンタには多くの制限がある。まずは使える材料に制限がある。ひとつ例を挙げるとABSがある。これは強靭な樹脂部品を作ることができる。でも、これを堆積させて作った場合、チャンバー内を加熱して本気で温度制御しなきゃいけない。 同じようなプロセスでハイインパクト ポリスチレンが使用されることもあるし、アクリルが使用られることもある。 最も一般的な素材を紹介しよう。エクストルージョン(押し出し式の)プリンタで用いるのにオススメするのはポリ乳酸だ。プリントするのが簡単なことはさる事ながら、ポリ乳酸(PLA)は植物由来のバイオマテリアルだってことは驚くべきことだろう。 Rep Rapを開発したAdrian Bowyerはこういう言い回しを好んでいる。「PLAを使ってプリントするってのはカーボンネガティヴな行為だ。なぜならこうすることで炭素を君が作ったモノに閉じ込めておくことができるからだ。」ってね。 そんなわけで、プリントするのにPLAを使うことは圧倒的にエコフレンドリーなんだ。

●解像度

次の話題は解像度に関してだ。君たちの多くは材料のフィラメントを押し出すタイプのプリンタを使うだろう。そして、その解像度はプリンタによって異なる。 しかし、10/1000インチが妥当なところだろう。これがプリントするときの解像度のリミットだ。これよりも解像度が低いと、形状が不明瞭になるし、どれだけ解像度を高いモデルを使っても、限界はある。

●形状の制限(コーナー部) 例えば鋭いコーナー部のあるモデルを想定すると、プリンタはここにひとつビードを描き、そしてたぶんここに2つ目のビードを描画するだろう。 そして、こういう形状をプリントを実行したとき、その末端部分のビードは(端まで届かず)次の層に描かれ出すだろう。(ビードよりも薄い形状の部分は、ビードを)保持する十分な場所がないんだ。 だから、君たちは鋭いコーナー部を印刷しようと思わないほうがいい。十分な厚さがあって素材が十分保持できる面を設けたほうがいい。

●形状の制限(薄い壁) 同じように、薄い壁を作ろうとすると、たった一本の素材のビードだけで構成しなくちゃいけなくなる。こんな感じにね。 これは、プリンタで出力している最中でさえも安定して成形されないだろう。プリント中の薄い壁はプリンタのステージ上で崩れ落ちるだろう。

 

真に3Dプリンタを慎重に使うユーザーは、モデルをプリンタに入力するだけじゃ終わらない。全ての工程の実際の計画が頭にあるものだ。つまり、プリントするときは壁の最小厚さや最小鋭角なんかに気をつける必要があるってことだ。 もし、君たちがそれを疎かにするのであれば、プリントしようとしているものはゴミになってしまうだろう。

つづく

講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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