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Lesson 5. 3Dスキャニング & 3Dプリンティング §17.関数表現、voxelのためのフォーマット、そしてメッシュの編集

関数表現のためのフォーマット

さて、ここで Matt Ketterの学位論文 を紹介しよう。彼はAntimonyというソフトウェアを開発した。 Antimonyは物体を三角形ではなく関数として表現することに基礎を置いている。つまり、Antimonyでは球体はxの二乗とyの二乗、そしてzの二乗の和から、rの二乗を差っ引いた式で表現することができる。マイナスの領域は内部で、プラスの領域外部だ。そして、0の領域は境界面だ。そして、数値の大きさによって境界からの距離が与えられる。要するに、これは物体をひとつのフィールドで表現しているんだ。 このプロジェクトの偉大なるゴールは、今や解像度の独立性にある。幾何学的な形状を記述する原始的なやり方を採用する事で、部分や三角形に分割する事なく解像度を包括して保持することができるんだ。そして、この表現法のためにより新しいフォーマットが出現してくる事だろう。

 

voxel情報を保持するフォーマット .volや.tiff、.gifは体積を表現する方法でもある。立方体をvoxelで表現するんだ。このやり方を使えば、メッセージを込める事ができる。 marching cube はそうしたやり方の標準的な方法だ。 そして、これは Fab Modules にコンパイルされている。そして、これはオンラインで利用できるようになる見込みだ。オンライン上で体積に関する情報を持ったファイルを読み込むことができるようになるんだ。これは、ファイルを画像を積み上げたみたいなものとして扱う。そして、3Dプリンタから射出される質量に変換するんだ。 最新の3Dプリンタは液滴でプリントするから、これらをダイレクトに読み込むことができるよ。こういう機種においては特に、三角形の集合体を扱うよりも、実際にボクセルによってセッティングされた体積を扱うことができるようになるんだ。こうする事で、非常に素晴らしい解像度で制御する事が出来る。 何か質問やコメントはあるかい? 受講者:voxelに統一されると何が嬉しいんですか? 2次元画像では画像はピクセルから作り出されるだろ。で、3次元では立方体の体積がそれに相当する。voxelは小さな立方体だ。 君たちは三角形の集合体でも、円の集合でもなく、値を保持した立方体の集合体として、デザインを行うことができるようになるんだ。このことにより、最高の解像度を手に入れることができ、プリンタにやるべき動作を細かく伝えることが可能となる。

受講者:分かりました。

 

2つめの課題 さて、ソフトウエアについてもう一度触れてみよう。 今回の最初の課題は、デザインルールをテストせよ!だったね。どのくらい鋭利な構造を作れるのか。どれくらい、薄い壁を作れるのか。そして、どのくらいの寸法に設計するのが適しているのか。そして、これはグループで行うプロジェクトだ。 そして、個々人に課せられる課題は、小さな形状を作ることだ。時間を節約するために、数センチに抑えてくれたまえ。 でも、切削とかじゃ作れない形状を作って欲しい。入り組んだ形状や、隠された形状なんかは切断して作れないだろ。 そういうものをデザインするには、123DやSketchUpでも良いけど、もっと先進的な SolidworksFusion360 なんかを使っても良い。何でもいいから、先進的なツールを使ってみてくれたまえ。 君たちはきっと建設的に個体の幾何形状を作れるツールを使いたいって思うようになるよ。これらのツールで形状を扱うときには、ある形状から別の形状を除去し、その形状ににさらに別の形状を加える。こういうことができスキルは、今回の課題をこなす上でも重要なんだ。 だから、僕は君たちに、よりパワフルなCADツールを使って欲しいんだ。これらのツールのひとつに習熟してもらいたい。

 

メッシュ編集ソフト さて、君たちの多くは、STLを使ってプリントを実行することになると思う。 MeshLabnetfabbmeshmixer はみんな似たような事をすることができる。これにより可能になるのは、データをメッシュとして読み込むことだ。そして材料をどう扱うかという処理を行う。 君たちはおそらく、メッシュに問題があれば修正したいと思うんだ。例えば穴が空いているなんてことが起こりうる。君の作ったメッシュを構成する三角形が多すぎるということは、普通に起きることだ。そして、そうなった時、君たちはそれらの問題に対処していかなければならない。 まずは三角形を減らす必要があるね。でも、もしかしたら、ほんのちょっとだけ三角形が多いだけかもしれない。 君たちがやりたい事は滑らかな表面を得る事だろ?これらのツールを使えばメッシュの状態を確認して編集することができるんだ。 だから、これらのツールの一つを持っておくと、心強いと思うよ。

つづく

講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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