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Lesson 5. 3Dスキャニング & 3Dプリンティング §19.3Dスキャニング入門

3Dスキャニング入門

さて、ここからはスキャニングについての講義に移るとしよう。これは、今まで見て来たこととは逆に、モノをどうやって3Dモデルに取り込むかという話になる。 今回の講義の終盤でも紹介するが、今回の課題では、なにか物体の形状をスキャンしてコンピュータに保存するということをやってもらいたい。 これは頭痛の種だ。まず、ほとんどのスキャナによって君たちが手に入れられるのは、点の集合体のデータだからだ。ここから三角形の形状を作って表面形状を表すデータに変換しなきゃならない。 そして、最初に得られる表面も普通、穴だらけだ。だからそのままプリンタで印刷することはできない。表面の欠陥を埋めて、「水漏れしない」形状に修復しなきゃならないんだ。 それから、もしもカラープリンタを使おうとしているのなら、表面の色彩に関するテクスチャの情報も保存しておきたいよね。 思った通りに作るためには、このように多くのステップを踏まなきゃならない。

 

断面撮影法 さて、3D情報を取得するための方法の中でも僕のお気に入りの方法をお見せしよう。 君たちもこの方法を使うことはできるかもしれないが、Fab Lab 10個分のコストがかかるから、あんまりやりたくはないかもしれないだろうな。 そのやり方とはCT装置を使った方法だ。これはX線を用いた 微小断面撮影 が可能だ。僕の研究室にあるCT装置は100万ドルくらいだ。 しかし、この方法を使えば外観はこのような感じになる。 今君たちにお見せしているのは蝿のデータだ。家なんかにいる蝿の頭部をマイクロメートルの解像度でで再現したデータだ。 この方法を使えば、外部と同じく、内部に関する情報も得ることができる。そして、マイクロメートルのスケールまで解像度を上げることができる。つまり100万分の1メートルというとんでもない解像度なんだ。 内部も外部と同様に情報を得ることができる。これが、X線を用いた断面撮影によってできることだ。 これは、スキャンの方法としては素晴らしい方法だ。しかし、残念ながらこれは100万ドルの装置だ。

 

プローブ(AFM:原子間力顕微鏡) 他の方法は プローブでスキャンするという方法 だ。そして、このやり方は最も高い解像度でスキャンすることができる。これらは個々の原子を観察できるスキャナだ。プローブを動かしてやるとものすごく綺麗な生体の画像を得ることができる。

 

共焦点 これは、 共焦点顕微鏡 だ。可視光を使う。焦点をある点に合わせて顕微鏡画像を得る。その後、違う点に焦点を合わせると、焦点距離に合わせた画像が得られる。これを繰り返すことで、光によるスキャニングが行い、物体の3次元画像を作っていくんだ。 そして、このやり方は透過型でも反射型でも可能だ。 僕はお目にかかったことがないんだけれども、共焦点スキャニング方式の3DスキャナはDIYプロジェクトとして取り組むのに適していると思うよ。

つづく

講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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