SLAM さあ、最後の手法を見てみようか。 今から SLAM について説明する。 プロジェクトTangoはGoogle版のSLAMだ。数多くの団体を巻き込み、共同研究している。
SLAMとは、simultaneous localization and mapping(自己推知推定と地図作成)のことだ。 ロボットだったり、場合によっては携帯電話でも良いんだけれども、この技術が行なっているのは連続的に3Dモデルを構築するということだ。そして、そのモデルが動くのを検知するんだ。静止しているものをスキャニングするものじゃないんだ。 それが、SLAMだ。 君たちは環境の中で実際に動くもののセットの一部分を3Dスキャニングすることになる。 そして、それは非常に盛んに行われている研究テーマだ。プロジェクトTangoはその商用版で、スキャニングのためのSLAM技術のひとつだ。 これらの技術を可能な限りたくさん経験してほしい。 スキャニングに関する課題
僕は君たちに物体を3Dスキャンしてほしい。 そして、余力があったらそれをプリントしてほしい。「余力があれば」と言う理由は、物体をスキャンしてプリントすることが、びっくりするくらい難しいことだからだ。 君たちには、やらなくちゃいけないポストプロセスがたんまりとある。 だから、君たちがスキャンしたものをプリントアウトできたならば、そりゃお見事と言うしかない。 でも、できなくても気にすることはないさ。君たちにはこなさなきゃならないことがたくさんあるんだからね。 まずは写真測量方を試したまえ。たくさん写真を撮影して、ツールを用いて一つにまとめ上げよう。 望むらくは、君たちのLabはSpeckleツールのようなシステムをひとつ導入していることだ。 そして、ワンステップ上の課題的な感じで自分のスキャナを作ってみれば、超絶早く簡単にできるだろう。 それは、液体を注ぐタイプの物でもいいし、光源を移動させる共焦点タイプでもいい。 そして、本当に賢いやり方はピコプロを手に入れることだ。たとえレーザースキャナと比べたとしてもそれは良いチョイスだ。 ピコプロを使えば、パターンを出力することができる。 そのパターンを照射した画像を取得して幾何学的な形状を再構築するんだ。ワンステップ上の課題は、グループプロジェクトとしてスキャナを作ることだ。単に物体をスキャンするだけじゃなくてね。
(つづく)
講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。