エンドミル
●ボールエンドミル
さて、最後の特徴について話そう。 このようにフラットな面のあるエンドミルと、半球状の曲面を持つボールエンドミルを選択することができる。フラットなエンドミルは平らな表面に適している。 半球状のものは曲面を持つので、複数のパスラインを用いる場合、ボールエンドミルはスムーズに曲面を削り取ることができる。この曲面はフラットなエンドミルを用いた場合には段になる。だから、曲面を仕上げるためには、先端が半球状のボールエンドミルを選択する。 しかし、今後、型を作るときに、ツールパスをどのように作るかによって、フラットなエンドミルを使った場合でも曲面を作ることができるようになることが分かるだろう。だが、そうでなくてもボールエンドミルという選択肢もあるんだ。君たちはフラットなエンドミルか、ボールエンドミルか選ぶことができる。
●セッティングは目的によって異なる そして、これらの選択はプロジェクトに基づいてなされる。いつも正しい選択なんてものはない。それは、プロジェクトで君が何をやろうとしているかによるんだ。 PCBを製作した時、セッティング方法はひとつだけだったね。 しかし、ここでは多くの異なるセッティング方法を選択することができる。速度、供給量などは、ツールがどれだけの速度に適しているかや、どの程度の大きさのバイトを選択しているかによって決めなきゃいけない。 これは、このバイブルとでも言うべき、機械ハンドブックへの参照だ。僕はこれをみんなに勧めているし、君たちのLabにも備えてあるだろう。これは素晴らしい参考書だ。
●チップにかかる荷重 チップ荷重は、いくつのバイトが設けられているかによっても変わる。 チップにかかる荷重は、いくつバイトが設けられているかと、それぞれのチップがどの程度、素材を削り取るかによって決まる。
それぞれのチップは通常では1から10ミルの範囲で切削を行うことができる。
そして、チップの荷重はツールの速度を1分間あたりの回転数で除したものに溝の数を掛けた値に等しくなる。言い換えると、どれだけの速さでツールを動かすかはツールの消費時間に関係するということだ。
(つづく)
講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。