ラフカットと仕上げ 2D形状は一度切削すれば出来上がる。2.5D形状は切削した後に、Z方向に階段状に水平に切削していく。3D形状は3次元上の連続なツールパスを作る。装置も自由度の高いものが用いられる。 ラフカットは単純に段々に切削していくステップだ。ラフカットの段階では、ツールは最も効率的に動く。今お見せしている図の左側は、粗いラフカット、真ん中はラフカットの最終形、右側は仕上げ後の写真だ。仕上げ切削では完全な三軸に動いて加工する。マシニングを行うには効率は悪いけれども、滑らかな曲面が得られる。これは、射出成形とか鋳造を行う場合に用いられる。
ツールと材料の干渉チェック 次に注意点をお伝えしよう。エンドミルには柄の部分がある。そしてシャフトがあって、下部から溝が切られている。そして、これらは全て装置川の固定部で保持される。そして、全ての部位は、材料に干渉してはならない。 だから切削の深さには制限があることに注意しなくちゃいけない。これは、ツールの長さと、どういう軌跡を通るかによって決まる。 だから、切削を始める際に、これをチェックしなければ、ツールが短すぎて、深く切削した際にツール固定部と材料との干渉が起こり得る。
Tボーンで部品同士の干渉を避ける また、コーナー部をこのように直角に作りたいとする。これを、他の部品と組み合わせて使う場合、ツールの曲率半径のせいで機能しないだろう。コーナーにR形状ができるから、もうひとつの部品のコーナー部が直角の場合にコーナー部がぶつかってしまう。 これををうまくやるには、Tボーンを作ればいい。Tボーンは、こんな風に犬の持ってる骨みたいな形をしている。 ここで、コーナーから少しツールパスをはみ出させる。今、君がやりたいことは、ここにフィットさせるってことだったよね。ここで、Tボーンの出番だ。犬の持ってる骨みたいでしょ。 (つづく) 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。