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Lesson 7. コンピュータ制御のマシニング§26. 注意を払えばマシニングは安全になる

マシニング装置の危険を知るべし さて、ここからは安全について話していく。

ここで紹介するのは事故で亡くなったとあるYale大学の学生に関する話だ。彼女は加工機械を使っていた。そして、彼女の髪は長かった。その髪は装置に絡め取られ、その結果彼女は亡くなった。だから、君たちは正しく装置を扱わなくちゃならない。 大型のマシニング装置そのものは安全なものだ。もしも、君たちが非常に厳密に使っている限りはね。でも、迂闊な使いかたをしてしまうと、それは装置を破壊するに留まらず、もっと深刻なことに君たち自身を負傷させてしまう。 だから、MITの講義では、全ての学生がそれぞれの装置に対してトレーニングを受けて使用許可の許可を受ける。 大型のマシニング装置を使う際に負傷につながる多くの要因があり、君たちはそのような場面に出くわすことになるだろう。

 

●危険源

まず、加工の際に生じる削り屑は鋭利だ。だからそれによって負傷することがある。 また、マシニング装置によって熱せられた熱源もある。それらによる火傷を負うことがあるし、それが飛散して身体に降りかかることもあるだろう。 そして、ツールをめちゃくちゃ速い速度で押し付けた場合、ツールはものすごく熱せられて発火源となる。

 

●保護具の着用 大型マシニングを使うにあたってのひとつの結論としては、君たちはいつも目の保護具を着用しなければならないということが挙げられる。眼球を保護する保護具の着用なしに、これらのツールに近寄ってはならない。 君たちの足元も保護してほしい。なぜなら、材料が君たちの脚に落下することはよく起こりうることだからだ。だから、君たちは作業場にサンダルで来てはならない。足をがっちり保護する靴を履いて来てほしい。 作業する際に着用する衣服も、ひらひら何か垂れているようなものは使ってはいけない。髪も後ろできつく、くくっておかねばならない。 そして、大量の木材などを運ぶ際に手袋を着用することは一般的に言って良いアイディアだ。棘が刺さったり、手を切ったりということはよく起こることだからだ。

 

●ツールに近づきすぎない

しかし、決して動力のあるツールに近づきすぎてはならない。決して、だ。恐ろしい事故につながるからね。 実際のところ、金属のマシニングの場合は特に、ツールは高温の刃物と化している。しかも、君たちの指に熱された材料の屑が飛散してくる。 僕が大学院にいたときに、ある仲間がマシニングを行なっていた。彼が言っていたことをそのまま伝えると、「退屈して、ツールに近づいたら指が飛んだ」そうだ。

 

●電源を落とすの方法を知るべし そして、それらのツールの電源を入れる前に、どうやってその装置の電源を切るかを確認しておかなくちゃならない。どうやって電源を落とすかなんて、そんなことは明白なことのように思えるかもしれない。しかし、アクシデントが起こったとき、君たちはパニックに陥り、思考停止状態になる。

 

●仲間同士で助け合おう だから、どうやって電源を落とすのかを聞いておかねばならない。そして、これらの装置にはすべて非常停止ボタンが備えられている。 また、決して大型のマシニング装置を一人で使ってはならない。なぜならば、悪いことは起こり得るからだ。 いつも近くに誰かが一緒にいる必要がある。そうすればアクシデントがあっても互いに助け合える。しかし、それだけではない。相互チェックの観点からも有用なんだ。 つまり、誰かが君が慎重に装置を操作しているかどうかをチェックしてもらえるし、君も彼らをチェックすることができる。だから、過ちを犯さずに正しく進めることができる。

 

●全身全霊を傾けよ しかし、急いでいるときや、夜遅い時間、疲れているとき、頭にきているときは装置を使っちゃだめだ。君たちはこの作業を慎重に、安全に進めるように、全身全霊で取り組まなきゃならない。

それぞれのLabには安全に関するトレーニングが開催されている。官僚主義的なルールに思えるかもしれないけれども、もしも、君たちがこれらの事項全てに注意を払って作業しなければ、君たちは装置を破損してしまうかもしれないし、君たち自身を傷つけてしまうことがあるんだ。そして、もしも注意を払いさえすれば、これらはものすごく安全だ。

つづく 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。

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