1000分の1インチに神は宿る
さて、色んなタイプのプレスフィットジョイントがあるのを見てきたわけだが、ここから最適なものを選べば良い。
これらは非常にタイトなものだ。1000分の1インチの単位で管理しないといけない。もし、スロットが1000分の数インチ小さいと組み立てることが可能だ。でも、もし、スロットが1000分の数インチ大きいと、ガバガバで垂れ下がってしまう。だから、開口部は適度に小さくしておくことで、正しく組み立てられるようになる。 スパイラル開発再び
今回の課題を進める上で重要なことを伝えておこう。よくあるミスは、全部デザインして、全部作り終えた後、ジョイントが合わないことが発覚するというものだ。だから、今回の課題を進める際に真っ先にやるべき事は、ジョイント単体で作る事だ。この段階で関心のあるのは1000分の数インチ単位で最適な厚さを調べる事だ。だから、ジョイントサイズのパラメータを少しずつ変えて並べる。そうやって、ジョイントのサイズを決め、全てのジョイントのパラメータをその値に合わせる。そうすれば、良いジョイントを作ることができるだろう。これを確認した後に、プロジェクトに戻れば良い。
パラメトリックに遂行せよ
今回の課題を進める上で、2つ目のポイントとなるのは、パラメトリックデザインだ。なぜなら、クリアランス(隙間)の大きさは組み立て性の鍵になる重要なパラメータだからだ。君たちは数千分の数インチのオーダーでこれを決めなければならないんだ。そして、この値は君たちが使っている素材を組み合わせた時の実際の値に基づく。だから、パラメトリックツールで作業する必要があるんだ。君たちがジョイントをパラメータとして表現いれぼ、ひとつの数字を変えるだけで全てのジョイントの値が変更される。 例として、この例として、これをお見せしよう。Antimonyの画面でひとつパラメータを設定した。段ボールの厚さだ。そして、このパラメータはデザイン全体に適用される。 Inkscapeもまた、パラメトリックデザインを行うためのシンプルな方法だ。クローンを使えば良い。SolidWorksでもFusion360でも良い。Antimonyもパラメトリックデザインをす行うために本領を発揮する。もちろん何でも良いんだ。3Dツールを使って2Dでのパラメータの関係性を表現することで、パラメトリックデザインをやってみよう。
(つづく)
講義の目次は【和訳版】FabAcademy 2016からご覧ください。
※この記事はFabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。