設計変更について
受講者: 分かりました。しかし、実際に問題、作ってみて設計変更することがあると思うんですよ。これは、どれくらい小さな範囲でそれを行うべきなのでしょうか。 それは君次第だ。モジュールの中にあるコントローラが使われていたとしよう。君は、それを気に入っている。このデザインが気に入っているんだ。でも、一方でちょっととの足りないとも感じている。そして、君は足りない部分を補完したものを作ることができる。君はもっとイケてる部品を色んなやり方で作り出すことができる。事実、僕たちはLabでそのようなものを使っている。これが先ほどの質問に対する答えだ。 受講者: 分かりました。ありがとうございます。 配線のデザインルール
事実、その点に関してはデザインルールがある。それは、配線の細さに関するものだ。事実、この点に関してはデザインルールがある。 1/64インチ(≒0.4mm)のエンドミルを使ったとき、配線同士の距離をどれだけ近づけられるだろうか。配線に必要な幅、クリアランス(隙間)は15ミル(0.015インチ≒0.38mm)だ。これは、16ミルのエンドミルを使った時に製作可能な幅だ。
10ミル(≒0.25mm)のエンドミルを使えば、もっと狭くできる。しかし、よりデリケートになる。さらに、基板メーカーで製作するのであれば、5ミル(≒0.13mm)まで細くすることが可能だ。 5ミル以下のものになると、PCBとの「高密度相互接続」が限界に達する。実際には5ミル以下の加工は可能だが、5ミルという幅/クリアランスが典型的な値だ。 エッチングにより制作する場合は、細く作ることができるが、マシニングでは10から15ミルな幅/クリアランスになる。これは、ツールに依存するがね。
図. 配線のデザインルール
基板の層は重なり合う 多層にする場合につても話そう。これは、単層の基板だ。配線も片側にしかない。
図. 1層基板の例
次に1.5層基板についてだが、これは如何なるものか説明しよう。片側に配線を作製したとしよう。しかし、その配線を交差させたい場合もある。そんな時は、裏面を使って立体的に交差させれば良い。でも、この場合は配線の抵抗値は0Ωで使用することになる。これが1.5層の意味だ。
図. 1.5層基板の例
そして、2層の基板は両面に配線が設けられている
図. 2層基板の例
4層の基板は内部に2つの層が設けられている。よく見かけるのは、茶色の基板だ。多層の基板は最大で10層まで可能だ。ものすごく密集したコンピュータ基板などが、このような構造になっている。 (つづく) 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。