ブレッドボードは使わない
さて、ここで僕たちが使うことのないモノについても説明しよう。ブレッドボードだ。僕はブレッドボードというものがあまり好きじゃない。よく質問されるんだけれどね。どうもブレッドボードってものはお膳立てされすぎているんだ。コンポーネントをスルーホール実装してワイヤを接続するのはホビイストにとって一般的なやり方だ。でも、僕がこのやり方が好きじゃないのにはたくさん理由がある。
図. ブレッドボードの例
ブレッドボードを使わない理由 その1
一つ目の理由。君たちは時間をかけて全ての配線を終えたとする。(もし、それがうまく機能しない場合、)何が起こっているのか分からないだろう。そうなると、再設計して回路を作り直すという手戻りが生じる。(どんな作り方をしたとしても、この段階を経験することは多い) 君たちはマシニングを用いた回路基板の設計と作り方を身につけようとしている。驚くほど高速にね。そして、これらの一連の流れ手順は1時間もあれば完了するものだ。だから、君たちはブレッドボードを使ったのと同じくらい早く回路基板を作ることが可能なんだ。でも、さらに君たちはコンピュータに設計ドキュメントも手中に収めていることになる。これが一つ目の理由だ。
ブレッドボードを使わない理由 その2 また、バネでクリップされている不安定な導線は、意図せず接続されたり、接続が外れたりすることがある。そして、動作したりしなかったりするようになる。僕たちにはどうしてそうなるのか見当がつかない、という事態に陥る。
(つづく)
目次は【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。
※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。