モジュール化キット
●ネットワーク化された機械
Fab Academyのwebサイトで このキットについての情報 を得ることができる。ここで起こっていることは、機械はもはやファイルを翻訳しなくていいということだ。つまり、まさに機械は『ネットーク化』されたってことだ。
●ネットワーク化の要はソフトウェア 君たちはハードウェアを組み立てるが、それらのハードウェアはたったひとつのソフトウェアで扱うことができる。対応するハードウェアにソフトウェアを用意して、ひとつの機械が出来上がる。今年(2016年)のFab Academyでも、このプロジェクトを前進させようと思っている。
●ネットワーク化によりもたらされたダイバーシティ 基本的に毎週の課題は機械を製作することにしていた。しかし、今や機械に素晴らしいダイバーシティが生まれている。 これは、3Dスキャナだ。これはコーヒー攪拌器。これはマーブルレートディスプレイ。これは、ワイヤカッタだ。アート作品から本気のファブリケーションマシンまで範囲が広いね。これらの機械は機械を使って製作された。
しかし、今やモジュール化された組み立てキットを使って機械を組み立てることができる。ラピッドプロトタイピングを活用して、このプロジェクトと同じくらい迅速に機械を作ることができるんだ。 そうするためには次のことが欠かせない。それは、一度、機械がバーチャルネットワークとなったならば、そのネットワークを機能させ続けるために、デザインされたモノと製作マニュアルのバージョン履歴を紐解き整理する必要が出てくるということだ。
●Fab Modules 昨年(2015年に)、僕はFab Modulesの最初のバージョンを作り上げた。これは、ブラウザで、加工装置に対応したファイルを準備するために、どんなファイルでも読み込めるようにしたソフトウェアだ。今画面に映っているのが、Fab Modulesだ。
この画面は回路基板を設計する時に使うものだ。 そして、次にお見せするものは、3軸加工機のために3D設定データだ。 今お見せしたリンクは全てブラウザ上で幾何学的な計算を実行している。これはCascina出身のFiore Basile達が僕のスケッチを元にしてGitHubのプロジェクト上で、多くの人たちに協力してもらいながら、まとめたものだ。
Fab Moduleはそれらのツール郡の1つだ。
●Fab Modulesはあらゆる機械を制御する 君たちはデザインを、それぞれの装置ではなく、あらゆる装置に読み込ませることができる。 装置のベンダーが用意したドライバってのは、特殊な注意があるものだけれども、このFab Moduleによって僕たちは普遍的なフレームワークを手に入れたことになる。どんなデザインであっても、どんな装置であっても、ひとつのツールで事足りるのだ。 君たちはこのツールを利用することで、装置と対話することになる。これは本当にすごいツールだ。近いうちに僕はこのことについて、さらに話すことになるどろう。 それは基本的なところから、ファブリケーションのための幾何学的な形状を記述する方法を考え直したものだ。君たちはLesson2を終えたときに、デザインを記述するためのさらに強力な方法を手に入れることになるだろう。 このツールがどのように振る舞うのが、その時にお話ししようと思う。
お次は他のツールだ。これは3Dスキャニングに関するものだ。そして、これもひとつにつながる。
( つづく )
講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。