行政とFab Lab
これらのイベントの延長で、僕達はホワイトハウスでのFabイベントを企画した。(当時の)Obama大統領と科学者たちが話し合っている。アメリカ合衆国では国家的に、僕達と同じような取り組みをしようとしているんだ。
図. ホワイトハウスでのFabイベント
(Fab Academy 2018 Introductionのスライドより)
これから主流になるだろう新しい仕事の多くは古めかしい工場には戻ってこない。それらの仕事はものづくりを行うための新しい手段のあるところに戻ってくるんだ。過去のコンピュータ企業は新しい時代のコンピュータ関連事業を得ることがなかったのを思い出して欲しい。今から到来するのは全く新しい経済システムなんだ。 この会議で印象的だった物理学者がいる。彼は本当のメイカーだ。Bill Fosterは地方のLabのコミュニティから国立研究所を創設しようとしている。 これらがグローバルに行われているFabイベントだ。 これらのイベントの規模は拡大して来た。
拡張する Fab Foundation Fab Foundationをスピンオフさせたことにより、僕達は設備の機能、物流を供給できる体制を築いた。そして、これはFab Academyを支援している。そして、僕の同僚であるSherry Lassiterによって運営されている。 そしてChevronは、Fab Foundationのコミュニティの中でこの機能を構築することができるように、100万ドルもの巨額な投資を行った。そして、このコミュニティが物流機能を有するようになったことで、これらの機能は規模を拡大することができた。
僕達はFab AcademyやFab Foundationを創設しようと計画して活動をスタートさせたわけじゃない。でも、僕達がその時代に合わせて創設してきた組織は、既存の組織ではできなかったことができるようになった。 そして、グローバルなFab Foundationは世界中で行われているプログラムを繋ぎ、手助けすることができるようになった。そして、そこには地域的な強力なネットワークがある。 Fab LabはFab Foundationを中心としてサポートを受けているんだ。
Fab11 そして、去年の夏に開催されたFab 11では皆がMITに集結した。君たちの多くはこのイベントについて聞いたことがあるかもしれないね。とても素晴らしい時間だった。10年間で78の国と地域が参加するようになり、そしてこのイベントでまたMITに帰ってきたんだ。僕は心からFab Labに関する知識を広めたいと思っている。 これらのビデオは間もなくに公開される予定だ。僕達はBostonのシンフォニーホールで語った。僕達には10年分のストーリーがある。MITでの講義とFab Academyそれぞれに語るべきことがあるし、それは僕の喜びだ。 そういうわけで、それらのビデオを観れば、この10年間で僕達がやってきたことが分かるだろう。
Fab City Fab 11では、BarcelonaのTomasが次のステップであるFab Cityプロジェクトをコーディネートするのを手伝ってくれた。Bostonをはじめ、SomervilleやCambridgeといった都市がBarcelonaの取り組みに参加した。そして、それは深圳、南アフリカのEkurhuleniやKerala、Georgiaにも広がりつつある。
図. Fab Cityプロジェクトのパートナー
(Fab Academy 2018 Introductionのスライドより)
このプロジェクトのゴールは、一年間で、これらの都市で1%だ。深圳に至っては40年間で100%アップの目標を掲げている。
Fab Cityプロジェクトでは、Tomasは素晴らしいやり方で都市を連携させようとしている。このプロジェクトで特筆すべきことは、経済問題や雇用問題への貢献をゴールに定めていることだ。Fan Cityプロジェクトに参加することはある意味Fab Labプロジェクトのスペシャル版に参加するようなものだ。
図. Fab Cityプロトタイプ
(Fab Academy 2018 Introductionのスライドより)
このプロジェクトではデジタルファブリけーションを食糧や、エネルギー、消費財など、ありとあらゆるものを生産する手段として用いる。これらの都市はFab Labみたいにモノを消費する。ひとつのFab Labでは全てを行う知見は持ち合わせていない。同じような意味において、ひとつの都市単独で様々な課題に取り組むことはできない。 でも、都市同士からなるネットワーク全体だったらそれができるはずだ。BarcelonaのTomasはこのような事を推し進めようとしている。そして、この取り組みは他の都市を刺激してこのプログラムに参加するように促すだろう。この取り組みが次に向かうところはグローバルな集合体だ。これについては、もうちょっと話しておきたい。 ( つづく )
講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。