どうやって取り組もうか?
さて、ここでカバーしとかなくっちゃいけないのは、これをどうやって作図するかってことだ。 2つの基本原理 これは、とある愛らしい本へのリンクだ。これを君たちにお勧めする。君たちのLabにも置いていると思うよ。 “The Art of Electronics” と言う本だ。これはエレクトロニクスデザインの初心者向けの良書だ。 この本は、2つの基本原理の説明から始まる。そして、より深く学んでいくことになる。 ●第一の原理:キルヒホッフの法則 1つ目の基本原理は、電流は必ずアノードに流れ、電荷を全て足し合わせるとゼロになると言うものだ。なぜならば、僕たちは電荷を創り出したり、破壊することはできないからだ。そして、複雑な回路であっても、あるループの中での電圧を足し合わせるとゼロになる。そのループを貫通する磁界がそこに存在しない限りね。これらの原理はキルヒホッフの法則と呼ばれる。 ●第二の原理:消費電力
もう一つの基本原理についてだが、これは少し後に問題になるだろう。もし、君たちが何か回路のコンポーネントを持っていたとして、そこに電流が流れるとしよう。そのコンポーネントを電流が通過するにあたり、電圧は降下する。電力は電流と電圧を掛け合わせたものだ。そして、それは部品内で熱に変換される。そういう訳で、電流と電圧降下の積はその部品における電力消費と等価だ。 そして、僕たちは、モータや高出力のスピーカなどを使用したパワーエレクトロニクスに取り組む際に、この事について気を配るようになるだろう。 ●アーティスティックな回路設計 では、これを製図するにはどうすれば良いのどろう?手書きで全てを行うことも可能だ。ここで Raphael Schaad の例をお見せしよう。
図. Raphael Schaadの例
今回と同じ課題で、彼は自分自身の回路基板をデザインしたが、最終的に彼はアーティストでもあったんだ。そして、彼は部品をよく観察した。そして、デザインツールを何も使わずに彼は 回路を全てペンで描いた んだ。 注意しておくが、これをお勧めしてる訳じゃないよ。 いずれにせよ、彼は手書きの配線をスキャンして、Fab Moduleを使って削り出した。そうやって手書きの完全な回路を作り出したんだ。 僕はこのやり方をお勧めする訳じゃない。けれども、荒削りな方法ながら、単純に描いて作るってことが可能なんだ。 エレクトロニクスデザインを実際に行うには描いて作るのよりも構造的なプロセスを経ることになる。
(つづく) 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。