データシートを読み通せ ここからは、データシート(ATtiny24A ATtiny44A ATtiny84A)についてだ。
データシートについて説明しよう。 今回の1つ目の課題はデータシートを読むというものだ。その意図するところは、全くもって文字通りだ。 このデータシートは286ページにも及ぶ。そして、この286ページは、いくつかのセクションに分かれている。 ざっと読み通してみると、プロセッサのアーキテクチャについてや、全てのメモリについて。どうやって時間を知らせるか。どうやって消費電力を制御するか。どうやってアテンションを得るか。どうやってピンと通信するか。どうやって時間をカウントするか。どうやってイベントをカウントするか。どうやって通信するか。どうやって電圧を比較するか。どうやってデバッグするか。どうやってプログラムすればいいのか。 そんなことが書かれているんだ。 そして、これらの286ページにもおよぶ参考文献は、1ドルの部品のためのものだ。
●内容を覚える必要はない 僕は君たちにデータシートの内容を覚えてほしい訳じゃない。別に、そんなことは期待していない。 でも、文字通り、全てを読み通してほしい。そして、知ってほしいんだ。なにがそこに書かれているのかをね。
●なぜ読み通す必要があるのか そして、その理由はこうだ。
ボードには、搭載されているプロセッサがある。そしてライブラリもある。そしてソフトウェアもある。プロセッサが謎に包まれれば包まれるほど、君たちはこれらのデータシートからより多くの情報を得るだろう。データシートってのは現実が書かれているものだ。データシートはプロセッサが何をすることができるかについて書かれている。しかし、君たちがそのハードウェアを見たことがなければ、ライブラリやソフトウェアを本当の意味で理解することはできないだろう。 だから、今後の講義でも、僕たちは何度も何度もデータシートに立ち返る。 でも、データシートを拾い読むことは、正しい判断の感覚を得る事につながる。1ドルのプロセッサ上で、いかに多くのことがなされていることかを知ることができるんだ。 (つづく) 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。