オペアンプ
次は オペアンプ についてだ。これらは素晴らしい部品で、非常によく使われる。君たちもこの恩恵に預からないということはまずないだろう。ノイズが低く、ゲインの大きいアンプだ。そして、君たちはこれらをネットワークで使用することになる。
クラッシックなオペアンプには抵抗器が搭載されている。フィードバック用の抵抗器があり、2つの抵抗器の比によりアンプのゲインを設定することごできる。 そして、これは美しいオペアンプだ。これは低価格にして、低ノイズ、ハイゲイン、そして良好な帯域幅を持つ。しかしながら、僕たちはこれらを直接使う事はあまりない。と言うのも、 マイクロコントローラにはオペアンプが搭載されているものだし、君たちは多くのアプリケーションを組み替えるのに、プロセッサに組み込まれているオペアンプを使用することができるからだ。
最重要部品マイクロコントローラ! さて、次に紹介するものは、この講座でも最重要パーツだ。 今表示しているのはDigiKeyのウェブサイトだ。 この電子機器ベンダーを、僕たちはよく使う。試しに マイクロコントローラ を検索してみよう。
図. マイクロコントローラの例
DigiKeyには60,000種類もの異なるマイクロコントローラを取り扱っている。これらの各々がそれぞれ異なるものなんだ。つまり、60,000の異なるものが存在しているってことだね。そして、これらの中には多くの亜種が存在する。 2つ先の講義では、なぜ、この講座(Fab Academy)とFab LabでAtmel社製のAVR製品を標準品に選定しているのか、僕は説明するつもりだ。 まあ、これは独占的なものじゃなくて、僕はほかのオプションについても触れておこうと思っている。 でもね、Atmel社は全ての種類をラインナップしていて、僕たちはこれらの種類の全ての中から、AVR種を入手することができる。君たちはこれらの全てを入手することが可能で、これらの種類の一部を使用しようとしているってわけだ。 この講義では、マイクロコントローラの選定に関して話そうと思う。
●パーツとしてのAVR 今回、焦点を当てるのはパーツの観点からだ。今回の課題を行うに当たって、君たちはこのパーツから作業を始めることになるだろう。そして、これは僕のお気に入りのパーツの1つだ。これは大量購入したら70セントの価格だ。 そして、このたった70セントの品物に対して286ページ(!)にもわたる膨大なデータシートが付属している。そして、今お見せしているものは、この部品に使用されている77の全ての部品だ。つまり、高速のプロセッサ、タイマ、カウンタ、LED、そして全ての周辺機器、全ての種類のメモリなどが、たった70セントのチップの中に組み込まれているんだ。
図. ATtiny24A, 44A, 84Aのデータシート
今回の講義では、僕たちはこれらがどのように機能するのかについては触れない。2回後の講義でこの中でなにが起こっているのか説明しようと思う。 これらはバージョンによって、20MHzから50MHzまでのクロックを使用することができる。そして、これらは各々のサイクルにひとつの命令を実行する。 そして、20MHzで、割といい感じに部品は作動する。君たちが、例えばオーディオの信号を処理しようとしたいならば、これは各々のオーディオ信号に対して1,000もの指示を行うんだ。これは非常に複雑なオーディオのデータを処理するのに充分な能力を持っている。 例えば、君たちはテレビ番組のために動画を作ることができるし、モータを制御することだってできる。これらのプロジェクトに与えられた知性は、プロセッサの能力に由来するものだ。 今回の講義において必ず知っておいてほしいことのひとつは、パーツを見てもらえればお分かりだろうが、コーナー部にドットがあるってことだ。そして、このドットのピンには方向がある。もしも、逆さに取り付けてしまったら、作動しない。 だから、君たちはピンをパーツが機能する方向に合わせなきゃならない。
図. AVRのドット
(つづく)
講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。