3.3 臨場感を付加する 第二段階としては、さらに臨場感のある視覚を手に入れることが求められるはずだ。実は場所の制約を超えて、臨場感のある視覚情報をリアルタイムで伝達する手段はすでにある。それはドローンやラジコンカーなどに全天球カメラを搭載するという方法で実現されている。そして、ドローンやラジコンカーの操縦者はその視覚情報をヘッドマウントディスプレイから得る。そうする事で、あたかも自分でその機体に搭乗して操縦している感覚が得られるのだ。とは言え、現在のヘッドマウントディスプレイの解像度はそれほど高くない。モニタが近接している上に、レンズで拡大されているからだ。だから、近年のスマートフォンなどに慣れてしまっている世代としては、物足りなく感じてしまうだろう。小型デバイスに8Kディスプレイが採用されるような時代になれば、この問題はだいたい解決されるはずだ。
第二段階は単に視覚情報の伝達における進歩に過ぎない。第三段階は第二段階と同時並行的に進むだろう。第二段階における高解像度化は次に進むために必要不可欠という訳ではないからだ。 この方向での進化は、ほぼ確実だ。僕がやらなくても誰かがやるはずだ。だから、この段階に深入りするのはあまり得策ではないだろう。レッドオーシャン化するのは目に見えている。