エンカプセル工程
さて、最後の注意点だ。君たちが半田付けを終えたとしよう。ここで、君たちはその基板をエンカプセルする工程に移ることができる。エンカプセルする方法はいくつかあるが、後でいくつかやってみようと思う。 もしも、君たちが環境に優しいやり方で作業をしたいにらば、どんな場所でスプレーで塗布したり、浸漬したりして基板を密封するのが適しているのだろう。
洗浄についての質問 受講者1: エンカプセルする前に、基板を洗浄しないといけないと思うんですけれども、どうやってやるんでしょう? 一般的な話になるが、部品が実装された基板表面は、標準的な工程においては、全て洗浄されるようにプロセス設計されている。商用の基板を製造するときは、フラックスを清掃するために洗浄を行う。だから、使用する全ての部品が洗浄されることになる。特にマシニングの後は洗浄がかなり重要だ。なぜなら、君たちの指から大量のごみが発生しているからね。これが基板から取り除かなきゃならないものに関するちょっとした秘密だ。僕らは自分たちの基板を洗浄することを前提として設計しなくちゃいけないんだ。 受講者1: 分かりました。 マシニングの後の洗浄は重要だ。部品を実装した後、洗浄するかどうかは、君たち次第なんだけれども、基板にごみが付いていたりしたら、洗浄はやらないといけないだろう。 受講者2: あとは、電源につなぐ前に乾いているかは確認しておくべきですね。 受講者1:ええ、その通りですね。 そうだね。 受講者3: アセトンを洗い流すやり方が分からないので教えてください。 彼の質問は、どんな物質がアセトンを用いて洗浄できるかってことだね。アセトンは比較的、汚い化学物質だ。もし、溶媒が必要な場合はIPAを使いたまえ。でも、今僕たちが議論している用途での洗浄に関しては、単なる石鹸と水で事足りる。単なる界面活性剤と水で十分なんだ。もし、有機溶媒を使う必要があるのならば、IPA(イソプロパノール)を使えば良い。まあ、ここで説明している用途なら、単なる石鹸と水、つまり水の中に界面活性剤がある状況が適してるんだけれどね。 受講者3: 分かりました。ありがとうございます。
(つづく)
講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。