フレクシャーとカーフィング では、次の話題に移る前に、このスライドをお見せしよう。 なぜなら、これは今回の課題をこなす上で非常に重要な点だからね。 今まで紹介してきた大型マシニング装置は3次元的に動く。だから、2D形状を切り出して組み立てることができる。そして、完全な3次元形状も削り出すことができる。 でも、その他にも、フレクシャーやカーフィングによって、たわませて曲線形状を作る方法もあるんだ。
●フレクシャー(たわみ) スクリーンを見てほしい。 これはモスクワのVladimirだ。(Lesson 3. §13参照)下段左にいるのがそうだ。 上段左のものはProvidenceで作られたもので、右側にあるのはHarvard Labでの作品だと思う。 これらが示しているのは、フレクシャー(たわみ)を利用すれば、平面の材料を使ったとしても、スリット状の形状を切り出して、曲げたりねじったりして3次元形状をつくることができるってことだ。 ●カーフィング そして、上段左の図はカーフィング(切り溝)と呼ばれる。これは、切り込みを入れるんだけれども、全部切り取ってしまってはならない。外面側には、連続した曲面を持つ表面があり、内側には、曲げることを可能にするための溝を作る。 色んなやり方があるんだけれども、このやり方によって、平面の材料から立体形状を作ることを始めることができる。
OSBを用いた場合は、このような形状は場合は作れないだろう。なぜなら、OSBの材料となる屑の塊はそれほど、良好にしなって形状を作ることができないからだ。 このような形状を作るには、もっといい材料を使う必要がある。ベニヤ板を使ったりすればいい。 ベニヤ板なら連続した曲げ構造を作ることができる。そして、この方法で君たちは美しい3次元形状を作ることができるんだ。
(つづく) 講義の目次は 【和訳版】FabAcademy 2016 からご覧ください。 ※この記事は FabAcademy 2016 におけるニール・ガーシェンフェルド教授(MIT)による講義動画をもとに作成しました。正確な訳ではないので間違っていたら指摘いただけるとありがたいです。