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先入観の檻に囚われ

ahedgehogchase

先入観の檻 まずはアイディアを発散させようと頑張っていたのに、いい感じに収斂してしまった。これは、僕が意図していたこととはちがう。僕は先入観の檻に囚われてしまっているのだろうか。 ビジネスクリエーションにはこう書いてある。 特に興味を引かれる市場を6から12くらい選ぶことです。 いやいや、全然足りないよ。一個しか出してない。いきなり絞り込んで、ホームランなんてことにはならないだろう。もっとよく考えないと。 カジュアルに攻めよ もっとカジュアルな視点で捉え直してはどうだろうか。もっと気楽に行こう。まず、自然エネルギーにこだわりすぎたのではないか?もちろん、最終目標はここに到達したいけれども、入り口としてはもっと気楽なシチュエーションを考えたら良いんじゃないだろうか? その視点から見るとこのアイディアは「エネルギーをシェアしよう!」というものだ。 そう。モバイルバッテリーをシェアしてやれば、良いんだ。別に自然エネルギーで充電されていなくても良いじゃないか。シェアするという文化をまず作っていけば良いさ。こちらの方がスケールしそうな予感がするよ。 いや、待てよ。モバイルバッテリーをシェアしてもらって嬉しいシチュエーションってどれだけあるんだろうか?携帯電話の電池が切れそうな時、満充電のモバイルバッテリーと充電器を貸してもらった時。それくらいじゃない? でも、電池が切れそうな時、モバイルバッテリーを持っていないときに、周囲にSOSを出して、モバイルバッテリーと充電器を持っている人から借りれたら「貸してあげるよ」と言ってもらえたら、それはそれは嬉しいことには違いない。 そもそも需要があるのかっていう問題 ただし、そんなシチュエーションってそんなに多いのだろうか?僕自身は何とか乗り切れてしまうことが多い。そもそも、自分がモバイルバッテリーと充電器を持っていれば解決する問題だ。そんなに高価なものでもないし、それは十分可能なことだよね。 技術は磨くことができるかもしれない でも、そんな風に電力をシェアするっていうアイディアが浸透すれば、自然エネルギーの価格がジェネレーションパリティを迎えた時に、新しいエネルギーインターネットの時代に突入することができるのではないだろうか。 そして、その時代に必要なテクノロジーの基礎は、モバイルバッテリーをシェアするだけで磨くことができる。それはつまり、エネルギーの足りていない場所とエネルギーの満ち溢れているところをマッチングし、Win-Winの関係を築くという技術だ。これを行うためには、バッテリーの充電量を取得し、シェアすることができなければならない。それに、そのエネルギーを必要としている場所はどこかと、エネルギーを持て余しているひとは何処にいるのかを把握していないといけない。 それだけじゃない。バッテリーの返却はどうすれば良いのかも考えないといけない。そもそも、返却が必要なのかどうか。返却という概念を超えて、又貸しの又貸しでもOKにしてしまうのはどうか。バッテリーの貸主と充電を行う人、そして充電器を使う人を分けて考えると面白いかもしれない。バッテリーの貸主は、充電して利益を得た人から使用料を数パーセントもらうことができる。 そして、そういうシステムを作るならば、ブロックチェーンを使ったスマートコントラクトを組み込んで作ったら面白い。サーバーで良いっていう意見もあるかもしれないけれど、これはエネルギーインターネットの卵だ。それを忘れてはいけない。バッテリーのシェアサービスという、間抜けな仮面を被った獅子である事を忘れてはなるまい。バッテリーとユーザーは改竄不可能なブロックチェーンに記録されるのだ。そして、バッテリーを借りた人たちのIDは全て追跡可能で、バッテリーを勝手に自分のものにした人がいるならば、警告がなされる。そして、課金され、その代金(というかトークン)はバッテリーの提供者に渡る。 ブロックチェーンを用いる利点は他にもある。それはダウンタイムがないという事だ。エネルギーインターネットはダウンしてはならない。特に、将来的に完全に自動化した状態においては絶対にあってはならない。まあ、送電網に比べれば、バッテリーのシェアサービスであるが故に、瞬停などのシビアさは多少軽減されるかもしれない。でも、システムダウンはいけないね。 でもなんか不安 と、こんな風に考えてみたのだけれども、需要がどれだけあるのかよく分からない。ペルソナも誰なのかイメージできない。あっ、ノマドか。ノマドなら切実だろうな。でも、カフェに入りゃ良いだけかもしれない。都市には電源は溢れているし、そもそも必要なのかという疑問も頭を擡げてくる。 仮説を検証するには良い方法 でも、このアイディアの良いところは、比較的実験がやりやすいだろうという点だ。思わしくない結果が出たならば、やはり仮説が間違っていたのだという検証がしやすい。そういう意味で、貴重なアイディアかもしれない。 このアイディアも、オフグリッド電源の電力シェアと目指すところは一緒だ。目的はエネルギーインターネットの構築なのだ。だから、それ程かけ離れたものではない。ただ、展開する場所は違うだろう。オフグリッド電源の主戦場は田舎なのに対してノマドの救世主(?)システムは都会が主戦場となるだろう。人口が多い場所の方が、シェアの輪は広がりやすい。 この仮説が正しいのであれば、エネルギーインターネットというトロイの木馬を仕掛けることが可能なのかもしれない。(ここで表明している以上、トロイの木馬にはなり得ないが) ※蛇足:ノマドもミレニアル世代多そうだし、やっぱりキーワードはミレニアル世代もしくはそれよりも若い世代なんだろうな。 (つづく) 

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